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【ヒロシマの空白 被爆75年】原爆供養塔の納骨名簿、全国で掲示 返還へ情報期待

2020/7/15
広島バスセンターの出発ホーム入り口に名簿を張る山下さん

広島バスセンターの出発ホーム入り口に名簿を張る山下さん

 平和記念公園(広島市中区)の原爆供養塔に納められた遺骨のうち、名前が分かりながら遺族に引き取られていない814人の名簿が15日、全国各地で張り出された。広島市内では8区役所や公民館、JR広島駅など計192カ所に掲げられた。10月末まで続け、遺族からの連絡を待つ。

 名簿は「遺族を捜しています」という呼び掛け文を大きく掲げたB1判とB2判で、いずれもポスター形式。名前を五十音順で記し、一部には死亡時の年齢や住所を添えている。2017年11月を最後に遺骨が引き取られたケースはないが、今年に入り「鍛治山はる」さんの遺骨は、中国新聞の取材をきっかけに返還への調整が進んでいる。

 中区の広島バスセンターでは、ターミナル課係長の山下浩二さん(53)が出発ホーム入り口に張り出した。山下さんは「公共の場で多くの人に見てもらい、返還につながる情報がさらに集まってほしい」と願った。

 市は1968年に名簿を公開し、85年から毎年、全国に名簿を発送。今年は市内のほかに、全国の自治体や被爆者団体など1970カ所に送った。市原爆被害対策部調査課は「一人でも多くの遺骨を遺族にお返しできるよう、ぜひ情報を寄せてほしい」と呼び掛けている。同課Tel082(504)2191=平日のみ。(水川恭輔)

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