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亀井静氏元秘書への支援要請、案里被告が指示 秘書証言

2020/9/3 20:11

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた前法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=と妻の案里被告(46)=参院広島=の第5回公判が3日、東京地裁であった。案里被告の公設第1秘書の前田智代栄氏が検察側の証人として出廷。亀井静香・元金融担当相の元公設秘書男性に協力を頼むよう案里被告から指示を受け、支援を要請したと証言した。亀井氏の後援会から応援が得られたという。

 【図】河井克行、案里両被告の公選法違反事件の争点

 検察側によると、元公設秘書は、克行被告から票の取りまとめの依頼の趣旨で計300万円を受け取ったとされる。100人に計2901万円を配ったとされる同事件では1人が受け取った最高額という。

 前田秘書は検察側の証人尋問で、参院選2カ月前の昨年5月の連休明けに案里被告から「亀井先生にお話しをしてあるので(元公設秘書に)あいさつに行って下さい」と言われたと説明。同月ごろ、元公設秘書に面会し、参院選での支援を依頼したと述べた。

 さらに案里被告が亀井氏の後援会の女性会の会長に面会し「(自身が立候補した2009年の)知事選では(亀井氏に)お世話になり、よい指導を頂いて大変勉強になりました。参院選が近いのでよろしくお願いします」と話したとも証言。「票のとりまとめをお願いしたいという意味で話されたと思った」とした。女性会は参院選の期間中、案里被告の演説会を開いたり、電話で支持を呼び掛けたりしたという。

 両被告の起訴状などによると、元公設秘書は克行被告から昨年5月31日に100万円、参院選公示前日の同7月3日に200万円を受け取ったとされる。克行被告は公判で「金額が私の記憶と異なる」と主張。買収の意図も否定している。

 このほか検察側は、案里被告の陣営が選挙区の広島県内で公示前にどういう活動をしていたかを質問。前田秘書は、両被告の指示を受けて県内各地の県議や市議らに支援を求め、後援会の入会者集めや会合開催などで協力を得たと述べた。

 亀井氏は庄原市出身。衆院議員を17年まで13期務め建設相や自民党政調会長、国民新党代表などを歴任。広島県北部や東部の衆院広島6区を地盤としてきた。

 【詳報・第5回公判】 
 <1>報酬は「50」で
 <2>天満祥典さんの後援会幹部とやりとり
 <3>亀井氏元秘書への支援要請の指示「案里先生です」
 <4>「当選させたい、私もスタッフも同じ思い」


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