広島3区外で秘書行脚、首長・議員に協力依頼 河井夫妻第5回公判の公設秘書尋問要旨
昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、前法相の河井克行被告(57)と妻の案里被告(46)の第5回公判が3日、東京地裁であった。案里被告の前田智代栄公設第1秘書の証人尋問があり、亀井静香元金融担当相の元公設秘書や広島県内の地方議員に選挙支援を頼んだ状況を証言した。検察側との主なやりとりは次の通り。
検察官 (克行被告の地盤である)衆院広島3区外全域の集票をどういう人に働き掛けたか。
証人 県議、市議の先生の所に伺った。首長にも伺った。
検察官 働き掛けは誰かの指示なのか。
証人 案里先生。一部は克行先生もあった。
検察官 福山市に選挙事務所をつくったのはどうしてか。
証人 (参院選で争う)溝手(顕正)氏が事務所をつくり、大票田なのでつくることにした。
検察官 どういう指示があったか。
証人 (克行被告から)「とにかく目立つ所にドーンと構えたい。大きい看板も置きたい。できれば1階がいい。溝手先生より目立つところがいい」と言われた。
検察官 昨年4月下旬に元県議2人と建設会社社長に案里被告が会いに行き、印刷物を渡して支援を依頼したが、具体的にはどういうことと理解したか。
証人 元県議2人の後援会の力を借りたいと理解した。
検察官 なぜ呉市に事務所をつくることに。
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