受領20万円「使ってない」 安芸高田市前議長、手持ちと差し替え
2020/9/26 10:57
参院選広島選挙区の大規模買収事件で河井克行被告から20万円を受け取ったと証言した安芸高田市議会の前議長先川和幸元市議(73)が25日、中国新聞の取材に対し、20万円を手持ちの現金と差し替えて保管していたと述べた。「1円も使っていない」としている。
先川元市議は24日に東京地裁に出廷。昨年3月27日に克行被告が議長室を訪れ、20万円が入った白封筒を渡してきたと証言した。25日の取材では、その後の経緯を詳しく説明した。
説明によると、先川元市議は角が立たない形で返そうと、20万円入りの封筒を議長室の机の引き出しに保管していた。しかし同10月に車上運動員の違法報酬疑惑が報じられ克行被告は法相を辞任。告発の動きも相次ぐ中、渡された新札の1万円札20枚の保管を続けるのは「気持ち悪くなった」として、手持ちの1万円札20枚と差し替えた上で別の封筒に入れて、同じ引き出しで保管を続けた。
今年3月27日に検察官に現金授受を認め、自身が入れ替えて保管していた20万円を提出した。「20万円は形は変わっているが、自分は使っていない」と強調した。(中川雅晴)
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