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「二階幹事長から」と案里被告が現金 河井夫妻買収事件公判で岡崎県議証言

2020/10/2 23:06
岡崎哲夫広島県議

岡崎哲夫広島県議

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第15回公判が2日、東京地裁であった。自民党の岡崎哲夫広島県議(65)=府中市・神石郡=が検察側の証人として出廷し、案里被告から30万円、夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=から20万円の計50万円を受け取ったと認めた。案里被告は「(自民党の)二階(俊博)幹事長から預かってきた」と話したという。

 検察側の主尋問で岡崎県議は、県議選で無投票当選が決まった翌日の昨年3月30日に案里被告が府中市内の事務所に来て「当選おめでとうございます。二階幹事長から預かってきた」と30万円が入った封筒を机に置かれたと説明。二階幹事長については「彼女はよくブラックジョークを言うので、ジョークだと思った」とした上で「参院選支援の依頼と当選祝いの意味を感じた」と述べた。

 案里被告は同5月10日にも、岡崎県議が支部長の党支部の会合があった府中市内の料理店前の路上で、現金が入ったとみられる封筒を差し出してきたが、岡崎県議は「こんなもんいらない」と断ったとした。

 同6月5日には克行被告が事務所を訪れ「大変厳しい選挙」と伝えた後に20万円が入った封筒を渡してきたと説明。「返そうと思ったが、克行被告はさっと帰ったので、返せなかった。参院選の票のとりまとめの依頼と思った」と述べた。

 案里被告は初公判で30万円の提供を認めた上で「陣中見舞いだった」として買収目的を否定した。反対尋問では弁護人が現金の趣旨を確認し、岡崎県議は「当選祝いの意味が強いと感じた」と返答。同党現職だった溝手顕正氏への応援もしたとし「当選祝いをもらったから案里さんを支援したのではない」と語った。

 案里被告は党本部主導で立候補が決まり、党本部は溝手氏分の10倍に当たる1億5千万円を両被告側に提供した。克行被告が同5月に府中町議(当時)に30万円を渡す際に「(当時首相の)安倍さんから」と言ったことも判明している。

【公判詳報】
 岡崎県議証言<1>県連が河井夫妻にネガティブな雰囲気、アウェーな状況でした
 岡崎県議証言<2>「二階幹事長から預かって参りました」と封筒をテーブルに
 岡崎県議証言<3>「こんなもんいらない」と言いました
 岡崎県議証言<4>克行さんは上昇志向の高い人で、高みを望んでいた
 岡崎県議証言<5>非常に浅はかで、無知で、軽率でした
 岡崎県議証言<6>私はあまりジョークを言わないが案里先生はよく言う
 岡崎県議証言<7>人が応援するのはお金ではないということを理解してほしい
 岡崎県議証言<8>告示より3カ月前が、警察の捜査対象になるという暗黙のルール

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