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給食は「心の栄養」

2020/10/11 6:48

 広島菜や「がんす」が乗っかった丼飯。ちりめんじゃこ入りつみれが浮かぶ汁物…。地元産を使った料理が並ぶのは広島県教委のホームページ。子どもたちが知恵を絞ったレシピから「ひろしま給食」を選ぶ県民投票が始まっている。一番人気は実際の献立に。通学の楽しみが増えそうだ▲給食は未来を構想する魅力的な舞台―。京都大の藤原辰史(ふじはら・たつし)さんが「給食の歴史」に記す。給食は、強制の側面を持つ一方、学校の時間に潤いをもたらしもすると。栄養にとどまらぬ可能性があるということなのだろう▲〈子どもたちに栄養と希望を〉。ノーベル平和賞に決まった国連世界食糧計画(WFP)の標語である。飢えのない世界を目指して支援を続ける組織が、活動の柱とする「学校給食プログラム」のしおりにある▲途上国の学校に、栄養価の高い給食を届ける活動である。親は働き手にしていた子を積極的に通学させるようになり、子は学びの機会を得て夢や希望を持てるようになる。ひいては社会や国の発展にもつながるという▲コロナで飢えは世界中に広がっている。食べ物は命をつなぎ、生きる希望をつなぐ。「心の栄養」であることも胸に刻んでおかなくては。

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