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【激震 元法相夫妻公判】克行被告、溝手氏票狙う 元スタッフ証言、動画撮影も指示

2020/10/16 23:09
河井克行被告

河井克行被告

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第20回公判が16日、東京地裁であり、元陣営スタッフの女性が出廷した。案里被告が同じ自民党の現職溝手顕正氏と争った選挙戦を振り返り「(案里被告の夫の)克行被告は溝手陣営から票を取ることを考えていた」と証言した。

 女性は選挙カーに同乗し、案里被告の付き人を務めた。検察側の証人尋問では、克行被告(57)=衆院広島3区=について「いつも溝手陣営を気にしていた」と強調。溝手氏が案里被告に邪険な態度を取らないか、集会などで同席した際には動画を必ず撮るよう指示されたとし、「『動画を関係者に配れば面白いことになる』と言われ、撮影していたが、決定的な瞬間はなかった」と述べた。

 参院選では、地元の自民党広島県連が推す溝手氏が落選し、党本部が応援した案里被告が初当選した。弁護側の尋問で女性は「県連が全く支援してくれないので組織票が狙えなかった。案里被告は浮動票、女性票を取らないといけないと言っていた」と説明。案里被告への思いを問われ「(克行)代議士が案里先生によい影響を与えているとは思わない。離婚された方がいいと思う」などと語った。

 女性は昨年3月下旬、ハローワークで河井事務所の求人を見て応募し採用された。参院選後、段階的に給料を減らされて克行被告への不信感が高まり、同10月下旬に退職したという。

 証人尋問後、検察側は、公明党への投票依頼や企業回りを担当していた愛知県稲沢市の野々部尚昭市議(50)と元事務長男性の供述調書を朗読。野々部市議が「案里事務所の責任者、全般統括は克行代議士だった」と供述していたことなどを明らかにした。

 案里被告の弁護人は16日、5回目の保釈請求をした。

 【案里被告第20回公判】
 元陣営スタッフ証言<1>溝手先生を動画に撮るよう指示された
 元陣営スタッフ証言<2>段階的に給料減らされ不信感
 元陣営スタッフ証言<3>目に痛み・腰痛…案里先生は満身創痍
 元陣営スタッフ証言<4>共感得られるような演説されていた
 元陣営スタッフ証言<5>代議士とは離婚された方がよい。正しい側に立つべきだ
 元陣営スタッフ証言<6>女性同士のたわいない話をしていければ
 供述調書読み上げ<1>元事務長「代議士激怒『溝手は必要なく案里を』」
 供述調書読み上げ<2>愛知県稲沢市議「統括は代議士、チェック細かく」

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