コラム・連載・特集

「首相の動静」この1カ月

2020/10/18

 首相が誰と会い、どこに行ったかを伝える欄が日本の新聞にはある。欧米には類する記事がないとして、かつて国会で閣僚経験者が目くじらを立てた。「知る権利を超えているのでは」と。何のことはない。よそは政府が記録し、公開してきただけのこと▲官邸が伏せたがるのは、日本丸の行く手を左右する首相の関心や心模様が、うかがえる情報だからだろう。菅義偉首相を迎えた、この1カ月分の本紙2面「首相の動静」欄を繰ってみた▲「仕事師」内閣をうたうだけあって、面会者の数も半端でない。人名が出てくるだけで延べ550人ほど。1日平均18人との面談をこなした勘定だ。それも、休日なし。「モーレツ社員」が代名詞だった「団塊の世代」らしいと言うべきか▲ただ、男女別に色分けすると、女性との面会は1日平均で1人に満たない。女性活躍の旗を巻いたとは聞かないのに一体どうしたことだろう。「おっさん」モデルの政治はいただけない▲夜の会食先に古里秋田ゆかりの店、同席者にも同郷の補佐官が見える。先日は、秋田弁で「召し上がれ」を意味するイタリア料理店「アガッテタンシェ」へ。気の置けない時間が今後、増えるのかどうか。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

天風録の最新記事
一覧