コラム・連載・特集

30分でできること、できないこと

2020/10/23 7:09

 知人との待ち合わせ時刻まであと30分。何をしてつぶそうか。昼間ならコーヒーを飲むか、書店をのぞくか。日本の宇宙開発をリードした糸川英夫博士は、あえて映画館に飛び込んだという▲途中からか、尻切れか。そんな細切れ観賞を各地で繰り返し、後日、記憶の中でシーンをつなぎ合わせて楽しんだらしい。時間に縛られることなく、逆に時間を超越してみせる。自著「逆転の発想」を地で行った人だ▲では、30分の短縮、しかも深夜だったらどう対応すればいいのだろう。広島市の路面電車は来月16日から、首都圏などのJRは来春から、終電の発車時刻を30分ほど繰り上げる。コロナ禍で大きく減った乗客が元に戻らないため▲はしご客がめっきり減った夜の街の飲食店にとっても痛手となりそう。それでも、終電を気にしながらかき込む締めのラーメンはやみつきになる。だらだらと会社で残業せず、これまでよりも30分早く駆け付けようか▲さらに発想を変えてみる。帰宅を早めるほどに、自分の時間は増えるはず。なまった体を鍛えるもよし、趣味の時間に充てるもよし。最後に手前みそをお許しいただくなら、1日30分あれば新聞はじっくりと読めます―。 

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

天風録の最新記事
一覧