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決別 金権政治

唯一の代議士に町側苦慮 前議長「仕返し恐れた」【決別 金権政治】<第2部 被買収者>(3)

2020/10/26 22:51
「1人しかおらん衆院議員をむげにはできん」と語る矢立

「1人しかおらん衆院議員をむげにはできん」と語る矢立

 広島県安芸太田町議会の前議長、矢立孝彦(67)は、河井克行(57)=衆院広島3区=に現金を返せなかった事情をこう語る。「機嫌を損ねたら、国の事業を邪魔されんか心配じゃった。町にあたんされる(仕返しされる)ことを恐れた」

 現金を渡されたのは昨年3月23日。自宅に来た克行は、妻の案里(47)が出る参院選への支援を求めると、20万円が入った封筒を出してきた。拒んでも、克行は「大丈夫ですから」と応じず、足早に出て行った。

 山あいにある町の人口は県内の市町で最少の約6千人。地域づくりに国の支援は欠かせない。地元を代表する衆院議員は以前の中選挙区時代は複数いたが、現在の小選挙区では1人だけとなり、地元での存在感は増す。町は、衆院広島3区から選ばれた克行と良好な関係を保とうと腐心する。

 20万円を保管していた矢立は3カ月後の6月29日、克行に会うため広島市中区の案里事務所を訪問した。ただ、20万円は持って行かなかった。この日は、町が約2週間前に応募した国の交付金について要望するのが目的だったからだ。
(ここまで 450文字/記事全文 1825文字)

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