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【こちら編集局です】「広島市立中 お昼の格差なお」に反響 温かい給食、多数が要望

2020/10/27
広島市立中で提供されているデリバリー給食

広島市立中で提供されているデリバリー給食

 ▽デリバリー理解の声も

 広島市立の中学校で温かい給食を提供する地域としない地域があることについて取り上げた19日の「こちら編集局です」の記事に対し、無料通信アプリLINE(ライン)などで多くの反響が寄せられた。「地域によって差があるのは不公平」と是正を求める声が多数を占めた。市の厳しい財政状況を踏まえて現状に一定の理解を示す意見もあった。

 「隣の市立中では温かい給食が出されている。同じ区内なのに残念です」。安芸区の主婦(38)は不満の声を寄せた。同区では自校調理などで温かい給食を提供する学校と、栄養士が献立を考えた弁当を配達するデリバリー方式か弁当持参の選択制とする学校が混在。主婦の中1の長男はデリバリー給食を利用している。

 同じ安芸区のパート女性(38)の中1の長男は温かい給食を食べている。女性は「昼前においしそうな匂いが校内に漂い、息子たちは給食の先生が心を込めて調理してくれていると感じている」と食育効果を挙げた。

 市立中全64校のうち43校で提供されているデリバリー給食。牛乳付きで1食300円。汁物はなく、食中毒を防ぐため、おかずは低温に保たれている。「冷たい」と不評で、昨年度の申込率は過去最低の31・8%だった。

 どんな味なのか。記者もお金を払って食べてみた。この日のおかずは白身魚の磯辺揚げや煮物、スイートポテトサラダなど。栄養バランスが整っていて、やさしい味でおいしいと感じた。確かに温かければもっとおいしいだろう。「小学校のような給食を」と願う保護者や生徒の気持ちは分かる。

 デリバリー給食の利用が少ないため、友人と同様に弁当を作ってほしいと保護者に頼む生徒もいるようだ。中1の長女に弁当を持たせている東区の主婦(47)は「多感な年頃で、周囲の目を気にしてしまう」と言う。西区の30代主婦は「弁当を作ることができる家庭と難しい家庭がある。弁当の中身にも差がある。家庭の事情にかかわらず、生徒が温かい給食を食べられる環境を」と望んだ。

 一方、「デリバリー給食があるだけありがたい」との指摘もあった。西区の50代公務員は「温かい給食をという親心は理解できるが、行政の予算は限られている。少しの我慢は必要」との意見をしたためた。

 「思春期で無口になった息子とは、弁当が唯一の会話の手段だった」。中区の主婦(59)は弁当作りに四苦八苦した、かつての体験を振り返りながら弁当の良さを訴えた。

 市教委はデリバリー給食を見直し、全校で温かい給食を提供できる仕組みづくりを検討している。健康教育課の藤川宜陽(たかはる)課長は「保護者や子どもたちの意見を受け止め、なるべく早く検討結果を出したい」としている。(小林可奈)

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