コラム・連載・特集

シンガー・ソングライター 吉田拓郎氏(74)=東京都

2020/11/3
吉田拓郎氏

吉田拓郎氏

「等身大」 歌った先駆者

 「広島時代から今まで、結局は変わってない」。9月、レギュラーを務めるラジオ番組「オールナイトニッポンGOLD」で、懐かしい歌声が流れた。アマチュア時代の1969年、広島市青少年センターでステージに立った「よしだたくろうフォークどくえん会」の貴重な録音。「自分の作る歌は、当時から『日記』だった」と、音楽人生の原点を振り返った。

【吉田拓郎氏寄稿のエッセーを読む】

 広島商科大(現広島修道大)在学中、4人組のロックバンドを結成。独学でギターの演奏技術を磨き、ソロでもオリジナルソングを奏で歌った。コンサートを自主開催していた大学生たちのグループ「広島フォーク村」で人気者となった。70年のデビューシングル「イメージの詩」は、広島時代の作。世に拓郎節を印象付けた長大な歌詞は、失恋した心情を書いたものだったという。

 72年に「結婚しようよ」が大ヒット。等身大を歌うシンガー・ソングライターの先駆者として、若者から熱狂的な支持を集めた。当時主流だったテレビの音楽番組ではなく、全国を回るライブツアーを中心に活動。深夜放送のパーソナリティーとしても人気を博した。今は「普通」となったミュージシャン像を作り上げた。

 昨年は東京や名古屋など7カ所のツアーを成功させた。「愛、家族、友達、裏切り、信頼、正義、悪、心。そうした全てを音楽と共に感じながら生きてきた。すばらしいことだったな、と思う」とリスナーに語りかけた。(西村文)

 よしだ・たくろう 鹿児島県生まれ。小3から広島市へ▽1971年、広島商科大(現広島修道大)卒▽74年、森進一に提供した「襟裳岬」で日本レコード大賞▽75年、静岡・つま恋で6万人ライブ▽96〜2001年、音楽番組「LOVE LOVEあいしてる」出演

 ◆4日の文化面と中国新聞デジタルに吉田拓郎氏の寄稿エッセー「広島という季節がその時そこにあった」を掲載します。中国新聞社は吉田拓郎氏の記事を掲載した3日と4日の朝刊セットを500円で販売します。

吉田拓郎氏の記事を掲載した朝刊セット販売はこちら

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

中国文化賞の最新記事
一覧