河井元法相の公判、1カ月半ぶりに再開 26日から市議や県議の証人尋問
2020/11/4 14:34
昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第9回公判が4日、東京地裁であった。弁護人を解任した影響で中断していた審理が約1カ月半ぶりに再開した。
この日は地裁と検察側、弁護側が今後の審理日程を協議。16、19日に検察側が陣営スタッフや自民党本部の元職員たちの供述調書を朗読し、26日からは証人尋問を再開すると決めた。26日は今田良治広島市議と克行被告の光元博美公設第2秘書、27日は平本徹広島県議と下原康充県議が出廷する。
克行被告と妻の案里被告(47)=参院広島=の公判は当初、同じ法廷で審理されていたが、過密日程などに不満を募らせた克行被告が9月15日に弁護人6人全員を解任。弁護人なしでは公判を開けないため、地裁は翌16日に両被告の公判を分離し、案里被告の審理を先行して進めてきた。
克行被告は10月20日に主任弁護人を選任し、弁護団を解任前の6人から7人に増やした。7人のうち、5人は解任された弁護士が再任された。
起訴状によると、克行被告は昨年3〜8月、案里被告を当選させる目的で地方議員や後援会員ら100人に計2901万円を渡し、うち5人について案里被告と共謀して計170万円を渡した疑い。両被告は現金提供の事実をおおむね認める一方で、買収の意図を否定し無罪を主張している。
【法廷やりとり詳報】
日程を協議、26日から秘書や県議尋問
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