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決別 金権政治

【解説】溝手氏の50万円交付 異例の資金提供、説明を【決別 金権政治】

2020/11/10 23:58

 2019年の参院選広島選挙区で河井克行、案里両被告が起こしたとされる大規模買収事件。その「被害者」とみられてきた溝手顕正氏側も、参院選前に奥原信也広島県議側へ50万円を提供していたことが明らかとなった。溝手氏側は政党支部間での合法的な交付金と説明するが、参院選の前月という時期に加え、以前は交付金のやりとりがなかった点も考えると、不自然さは否めない。

 溝手氏側は奥原氏側の自民党支部に口座振り込みで50万円を入金。政治資金規正法に則り、領収書を得て、政治資金収支報告書に記載し、県選管に提出している。領収書を求めず、3回にわたり計200万円を現金で手渡したとされる河井夫妻とは態様が異なる。

 一方で、奥原県議はどちらのお金も「参院選で応援を求める趣旨と感じた」と話す。過去に資金のやりとりがなかった点も共通する。参院選が1カ月後に迫った時期になぜ、溝手氏側から異例の資金提供がなされたのか。溝手氏側が「奥原県議から要求された」とするのに対し、奥原氏は「一方的に振り込まれた」と反論。言い分はかみ合わない。

 双方の収支報告書は県選管に提出されており、今月末までに公開される。50万円がやりとりされた目的は何だったのか。大規模買収事件で有権者の政治不信が高まる中、両者には説明責任を果たすことが求められる。(「決別 金権政治」取材班)

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