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【激震 元法相夫妻公判】案里被告の反論焦点 13日から被告人質問、「買収意図」5人証言

2020/11/12 23:23
11日の公判に出頭するため、弁護人とともに東京地裁に入る案里被告(左)。保釈されて初の公判だった(代表撮影)

11日の公判に出頭するため、弁護人とともに東京地裁に入る案里被告(左)。保釈されて初の公判だった(代表撮影)

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の被告人質問が13日に東京地裁で始まる。案里被告は現金を渡した事実を認める一方で、買収の意図はなかったと訴え、無罪を主張している。これまでの証人尋問で現金を受け取った側の広島県議ら5人は買収意図のある現金だったと証言しており、案里被告がどう反論するかが焦点となる。

 【表】案里被告からの現金提供を巡る地方議員5人の証言内容

 案里被告は、票のとりまとめを依頼する目的で夫の克行被告(57)=衆院広島3区=と共謀し、県議4人と江田島市議1人の計5人に計170万円を渡したとして起訴されている。5人は9〜10月にあった案里被告の公判に検察側の証人として出廷。「参院選で応援をと言われた」「投票の取りまとめや知人への投票依頼と思った」などと、検察側の主張に沿う証言をした。

 5人を含めた検察側証人の尋問が終わったのを受けて、被告人質問が始まる。案里被告が法廷で説明するのは8月の初公判以来。初日の13日は弁護側が質問し、参院選に出た経緯などから尋ねる見込みという。

 弁護側が期待をつなぐのは、法廷で証言した県議らへの反対尋問で引き出した「お金をもらわなくても案里被告を応援した」との発言。案里被告に買収意図はなく、現金を渡した時期から県議選の「当選祝い」「陣中見舞い」と主張する見込みだ。案里被告から30万円を受け取った岡崎哲夫県議が買収の意図を認めつつも「当選祝いの趣旨が強い」と述べた点も有利に働く可能性があるとみている。

 一方、検察側による質問は17日と20日に予定する。「案里被告は参院選の応援を頼む話をした後に現金を渡し、事件発覚後に口止めの電話もしている。陣中見舞いや当選祝いではないことは明らか」。ある捜査幹部は自信を見せる。案里被告が領収書を求めなかった点も買収意図の立証につながるとみる。

 案里被告は10月27日に保釈されており、東京都内の参院議員宿舎に暮らす。弁護人によると、公判の打ち合わせを入念にし、保釈条件の一つとして住居に指定されている同宿舎から出歩いていないという。保釈後初めてとなる今月11日の公判には議員バッジを着けて出頭した。

 被告人質問が終われば、12月15日の検察側の論告求刑、同23日の弁護側の最終弁論を経て結審。年明けに判決が言い渡される見通しだ。(中川雅晴、河野揚)

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