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コロナフレイル

2020/11/16 6:41

 ベッドの角で足の指を打って血を流し、わずかな段差につまずいて派手に転ぶ。お茶を飲めばしばしば気管に入ってむせる…。いずれも最近わが身に起きた出来事▲いつもながらのドジだと笑って済ませたいところだが、軽く見ては危険らしい。「フレイル」の兆しかもしれないからだ。加齢で筋力や活力が落ち、要介護一歩手前の虚弱な状態にあることを言う。日本老年医学会が近年提唱し、適度な運動と栄養バランス、社会活動への参加といった予防策を呼び掛けてきた▲ところがことしは手ごわい敵、新型コロナウイルスが現れ、感染予防との両立が困難に。健康機器会社が65歳以上の千人を対象にした全国調査では、半数以上が感染拡大前と比べ「運動量が減った」と答えた▲このままでは「コロナフレイル」が顕在化する―。専門家が本紙で警告していた。敵は居座り、外で体を動かすのも人と触れ合うのも難しそう。それでも、できることから取り組まねば▲〈しっかり噛(か)む。にっこり笑う。あかるく歩く〉。福山市のフレイル予防のチラシに、合言葉「しにあ」を見つけた。シニアに限らず、家族で地域で心掛けたい。ウイルスにもフレイルにも負けないように。 

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