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宇宙船「レジリエンス」号

2020/11/17 6:44

 困難な状況に陥っても心を折ることなく、しなやかに立ち直る―。そんな決意を込めて「レジリエンス」と名付けられた宇宙船がきのう、国際宇宙ステーションに向けて旅立った▲和訳すれば「回復力」。野口聡一さんら4人の乗組員が命名した。コロナ禍にめげず、地球の皆が協力して日常を回復しよう、元の生活を取り戻そう、といった願いも託したそうだ。分断や格差というひずみばかりが目立つ社会の現状を思えば、タイムリーなネーミングに思える▲民間が開発し、今回が本格デビューの宇宙船。半年後には野口さんたちを地球に連れて帰り、その後も繰り返して使われる。温暖化がやまない地球環境に人々の目を向けさせるのも、レジリエンス号の使命なのだろう▲誰もが宇宙旅行を体験する「Go To 宇宙」時代の扉を開くことも、この船が背負うミッションのよう。青く輝く地球を眺めることが、生きとし生けるものを大切にする意識につながるのは間違いなさそうだが…▲とはいえ、天文学的な旅行代金となるはずだ。ならば、来年にも国内で始まる宇宙飛行士募集に応じる手だってある。われこそはの向きは、心と体のレジリエンスを磨くことから。 

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