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克行被告から「あんたは知らない方がいい」 買収疑惑で案里被告 現金提供の原資は「たんす預金」

2020/11/17 12:29
河井案里被告

河井案里被告

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第26回公判が17日、東京地裁であった。案里被告は弁護側の被告人質問で、広島県議ら5人に渡した170万円の原資を「たんす預金」と説明。自身が関与していない多額の買収疑惑が報道された夫の克行被告(57)=衆院広島3区=に事実を問うた際に「あんたは知らない方がいい」と言われたと述べた。

 案里被告は県議らに渡した現金に関し「たんす預金をしている。その中から使った」と説明。たんす預金で80〜200万円程度貯めていると説明した。

 克行被告による2千万円超の買収疑惑が報道される中で不安を感じたとし、克行被告に事実を聞いた際のやりとりも再現。「主人から『あんたは知らない方がいい』と言われ、間違ったお金ではないかと思った」と声を震わせた。克行被告には、案里被告自身が「陣中見舞い」や「当選祝い」として現金を配った相手と金額を伝えたことも明らかにした。

 50万円を渡したとされる元広島県議会議長の奥原信也県議(78)=呉市=について「当選のお祝いで、これまでご指導頂いたお礼。県議会の大変重鎮なので金額を多くした」と証言。案里被告の秘書が案里被告の了承を得て10万円を渡したとされる胡子雅信江田島市議については「面識はあったが、親密な関係ではない。(現金提供は)全く寝耳に水」と述べた。

 案里被告は克行被告と共謀し、票の取りまとめを依頼する目的で奥原県議ら5人に計170万円を渡したとして起訴されている。13日の弁護側の被告人質問でも、奥原県議と胡子市議以外の3人に渡した現金について「当選祝いだった」などと述べ、買収目的を否定した。

 一方、現金を受け取った側の5人は9、10月の公判に検察側の証人として出廷し、「投票の取りまとめや知人への投票依頼と思った」などと説明。買収意図のある現金だったと証言している。

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【詳報・案里被告第26回公判】
▼弁護側被告人質問
 奥原信也広島県議への現金提供 秘書が封筒をぐっと前に押し出した
 胡子雅信江田島市議への現金提供 胡子さんと親密な関係ではない
 安井裕典広島県議への現金差し出し そんなお金じゃないと心外だった
 提供した現金の原資 たんす預金から使った
▼検察側被告人質問
 <1>事務所のことはよく分からない。自分のことで精いっぱい
 <2>有権者のもとに向かうことが最も大事
 <3>桧山先生は格が違う、差し上げるのは失礼
 <4>(「あれなかったことでいいよね」と言った)記憶はない

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