5千円?パーティー
2020/11/24 6:04
いつの間にか「えべっさん」が終わり、気付けば、ドリミネーションの明かりがともる。広島市中心部の夜は今年も明るく輝くものの、いまひとつ気分が乗らない人も多いに違いない▲コロナ禍のせいだが、別の理由もありそう。ブラックフライデーにサイバーマンデーと続く月末に向け、商店街もネットも手ぐすね引く。そんな冬のバーゲン時季なのに、朝晩の冷え込みが弱い。厚手のコートにはまだ、物欲の灯がともらないのだ▲むしろ、こちらの値段が気になる。都内のホテルを会場に開かれた、おととしの「桜を見る会」前夜祭。参加者は5千円の会費を払い、主催した安倍晋三前首相の後援会は何ら追加負担はしていないと主張する▲いや、少なくとも1人の飲み食いに1万1千円かかるはずだ―。弁護士らの告発を受け、東京地検特捜部が前首相の秘書らから事情を聴いたという。差額の6千円ほどを後援会が提供した疑いがあるという告発状の指摘が事実なら、有権者への寄付行為として公選法に違反しよう▲英語のバーゲンには、掘り出し物のほか、契約や取引といった意味もある。ここはせめて、ホテルと後援会との値決め経過が明るみに出ないものか。
あなたにおすすめの記事
天風録の最新記事
- 資本主義の父、誕生 (2021/3/2)
- マラソン 新たな歴史 (2021/3/1)
- 関千枝子さんの苦悩と仕事 (2021/2/28)
- サンフレ開幕 (2021/2/27)
- 奢られ驕る官僚たち (2021/2/26)