【激震 元法相夫妻公判】広島2県議、買収認識 平本徹氏と下原氏が証言
昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第13回公判が27日、東京地裁であった。妻の案里被告(47)=参院広島=から現金を受け取ったとされる自民党の平本徹(55)=安芸郡=と下原康充(69)=東広島市=の両広島県議が検察側の証人として出廷。両県議は買収意図のある現金と認識していたと証言した。
9月の案里被告の公判で、平本県議は昨年4月5日に自宅で妻を介して30万円、下原県議は同4月7日に県議選の選挙事務所で50万円を受け取ったと証言した。弁護人解任の影響で中断していた克行被告の公判が再開し、26日から「被買収者」の証人尋問が始まったのを受けて、両県議は再度出廷。弁護側は現金の趣旨などを繰り返し尋ねた。
弁護側は平本県議に対し、現金入りの封筒は県議選中に渡されており、違法性のない陣中見舞いではないかとただした。平本県議は「のし袋ではなかった。金額も多く、もらってはいけないお金と感じた」と説明。参院選に出る案里被告への応援を求める趣旨と感じたと述べた。
下原県議に対しては、案里被告から「奥さまの見舞い」と言われて現金入りの封筒を差し出された当時の認識を質問。下原県議は「妻が病気だったのは事実。琴線に触れて受け取った」とした上で「領収書を求められず、違法なお金と思った」と語った。
起訴状によると、克行被告は昨年3〜8月、案里被告を当選させる目的で地方議員や後援会員ら100人に計2901万円を渡し、うち両県議を含む5人について案里被告と共謀して計170万円を渡した疑い。
【河井克行被告第13回公判詳報】
平本徹県議証言<1>妻は「案里さんに『人目があるから、しまって』と言われた」と…
平本徹県議証言<2>(案里さんと)政治家信条が違う
平本徹県議証言<3>(餅代、氷代の相場は)だいたい県連は10万円
下原県議証言<1>(案里さんは)甘えたような口調で、いらな〜いと
下原県議証言<2>(もらった金の使い道は)妻の入院費と私の選挙の後始末
下原県議証言<3>自己保身です
下原県議証言<4>嫌なお金。返せたら、お返しできればと思っていた
▽確定で議員失職 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の判決公判で21日、東京地裁の高橋康明裁判長は懲役1年4月、執行猶予5年、公...
「民主主義の根幹である選挙の公正を害する犯行。刑事責任は重い」。2019年夏の参院選広島選挙区の大規模買収事件で河井案里被告(47)=参院広島=に有罪判決が言い渡された21日、案里被告に強気の表情は...
大規模買収事件で有罪判決を受けた河井案里被告(47)による買収対象に認定された広島県議4人は21日、1人が反省の弁を述べた一方、司法判断への言及を避ける姿勢が目立った。議員辞職する意向を示した県議は...
参院広島選挙区の現職で自民党を離党した河井案里被告(47)が21日に有罪判決を受けたことで、与野党の広島県組織は早期の辞職を念頭に、最短で4月25日投開票をにらんだ動きを活発化させる。自民党県連は公...
2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の判決公判が21日午後3時から東京地裁である。案里被告は参院選で当選するため、広島県議ら5人...