【こちら編集局です】「子の入院 付きっきりに」に反響 親の苦労に共感と驚き
新型コロナウイルス禍の中で子どもの入院の付き添いの交代を制限するかどうか、広島市内の病院の現状などを伝えた11月24日の「こちら編集局です」の記事に、読者から反響が寄せられた。感染予防のために交代を制限された場合に欲しい支援などの提案があった。
記事では付き添いの交代ができない病院で、子どもに付きっきりの親が、食料の確保にも苦労した経験を伝えた。広島市の30代の女性は「私も同じ経験をして、しんどかった」と共感。自分の子どもがこの夏に約10日間、市内の病院に入院したという。
院内のコンビニには多くの外来患者が来ていて「感染予防のために家族と交代できないのに、不特定多数の人と会う場所へ買い物に行かないといけないのはなぜ」と疑問視する。
西区の会社員男性(38)は「付き添いで親にこんなに負担が掛かっているとは知らなかった」と驚く。「院内の精神科に協力してもらい、親が苦しさを吐き出せる仕組みを作れば楽になるのではないでしょうか」と提案する。
記事では、広島市内の主な総合病院の小児科6カ所のうち、4カ所で交代を制限した時期があったことを紹介。例えば、広島市民病院(中区)は交代が原則できない。感染リスクが高まることを心配するからだ。
広島県東部の病院に勤める男性小児科医は「付き添う親のストレスを考えれば交代できた方がいいが、患者への感染を警戒する病院側の思いも分かる」と理解を示す。小児病棟は免疫力が下がっている子どももいる。男性の病院では、付き添いの親の体調確認などを徹底し、危機感を持って病棟を管理している。「第3波が押し寄せる中、今以上に制限を厳しくして小児患者を守ることもあり得る」と打ち明ける。
このほか読者からは、子どもの入院に親が24時間付き添いをしなければならない状況そのものが問題という指摘もあった。付き添いの交代の制限がなかったとしても、家族や仕事の事情で交代できないこともある。全国では付き添いが不要な病院もある。「付き添いをするかしないかは親が選択できるようにしてほしい」という切実な声も寄せられた。(治徳貴子、標葉知美)
【今回反響が寄せられた記事】
わが子入院、付き添い交代できず コロナで制限、小児科の現状は
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