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【激震 元法相夫妻公判】2市議も買収意図認識 受領あらためて認める

2020/12/2 23:08
河井克行被告

河井克行被告

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第14回公判が2日、東京地裁であった。自民党の海徳裕志広島市議(60)=安佐南区=と、胡子雅信江田島市議(50)が検察側の証人として証言。現金の受け取りをあらためて認め、買収の意図を感じたと述べた。

 両市議が証言するのは、10月にあった案里被告(47)=参院広島=の公判に続いて2回目。海徳市議は広島地裁の別室から、モニター越しのビデオリンク方式で尋問を受けた。市議選中の昨年3月下旬に事務所を訪ねてきた克行被告から「これ総理から」と言われて30万円、同6月1日に事務所で20万円を渡されたと説明。参院選に出る案里被告への応援を依頼するための現金だったと述べた。

 海徳市議は「(1回目の現金受領後に)案里被告の事務所からポスターが300枚ぐらい届き、さまざまな応援依頼があった」と証言。克行被告からは案里被告を応援する選挙はがきの宛名書きや、地元の病院の理事長との面会、若い有権者との懇親会開催を頼まれて協力したと語った。

 尋問に先立ち検察側は、海徳市議が2回目の現金授受場面を録音したICレコーダーを再生。克行被告が「大変ですよ。助けてくださいよ」と頼み、事務所を去る直前に「これ気持ちですから」と現金入りの封筒を差し出したとされるやりとりの音声が流された。克行被告は目を閉じて天井の方を向き、険しい表情を浮かべていた。

 弁護側は反対尋問で50万円の使途などを確認。海徳市議は参院選翌月の昨年8月に家族で行ったグアム旅行の費用に充てたという。

 一方、胡子市議は東京地裁の法廷で証言に臨んだ。昨年6月16日に江田島市内のカラオケ大会に出た案里被告に同行していた公設秘書から10万円入りの封筒を受け取ったとし「投票の取りまとめの趣旨と思った」と強調。弁護側は、案里被告の知名度を上げたい克行被告にカラオケ大会を紹介したお礼の趣旨ではないかなどとただしたが、胡子市議は「お礼にしては高額と思った」などと語った。

【河井克行被告第14回公判詳報】
 胡子市議証言<1>大きな額、投票とりまとめの依頼と思った
 胡子市議証言<2>地域行事、カラオケ大会を紹介した
 胡子市議証言<3>取り調べの録音録画「リハーサルは」「ございました」
 胡子市議証言<4>「先生から」と渡され確認しなかったのは私のミス
 胡子市議証言<5>最初はパンフレットと思った
 海徳市議証言<1>「これ総理から」、案里被告の応援依頼と思った
 海徳市議証言<2>私の選挙区で秘書立候補、一言二言苦情言いたくなる
 海徳市議証言<3>慰霊祭招待されず激怒した克行被告、「国会議員敵に回すのか」
 海徳市議証言<4>受領50万円「グアム旅行の支払いに?」「そうです」
 海徳市議証言<5>返却考え始めたのは「手伝い当たり前の雰囲気になった頃」

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  • 海徳裕志・広島市議(左)と胡子雅信・江田島市議

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