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【激震 元法相夫妻公判】「まさか表面化するとは」 伊藤広島市議、過去にも受領と証言

2020/12/8 23:40
伊藤昭善・広島市議

伊藤昭善・広島市議

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第17回公判が8日、東京地裁であり、自民党の伊藤昭善広島市議(69)が検察側の証人として出廷した。50万円を受け取ったと認め、妻の案里被告(47)=参院広島=への応援を依頼するための現金と感じたと証言。「1対1のやりとりで、まさか表面化するとは考えていなかった」と述べた。過去の衆院選でも現金を受領していたと明らかにした。

 伊藤市議の証言によると、市議選で3期目の当選を決めた翌日の昨年4月8日、克行被告が伊藤市議の事務所を訪問。「当選祝い」「案里のこともあるから」と30万円を渡してきた。参院選が翌月に迫った6月1日にも事務所前に止めた車の中に招き入れられ、「活動費」として20万円を内ポケットに入れられたという。

 伊藤市議の選挙区である安佐北区は、克行被告の衆院広島3区内にある。伊藤市議は克行被告と親交があった一方で、市議選の当選祝いをもらったことはなく、案里被告への票の取りまとめを求める現金と受け止めたと強調。2回目の20万円は「念押しの依頼と思った」と述べた。

 いずれも克行被告と1対1の場で渡され、事務員の給与の支払いや冠婚葬祭に使ったという。過去の克行被告の衆院選でも選挙戦が始まる直前に現金を受け取っていたと語った。

 伊藤市議に続いて、9月に案里被告の公判で証言した小坂真治・前広島県安芸太田町長(71)も検察側の証人として出廷。昨年4月21日に自宅で克行被告から20万円入りの白封筒を渡されたとし「違法と認識していたが、穏便に済ませる方が(町政の)得策になると思った」と説明した。弁護側の反対尋問で受け取りを断らなかった理由を問われると「2人きりの場なので、表に出ることはないと期待していた」と明かした。

 この日の公判では、検察側は克行被告が現金を渡したとされる後援会3人の供述調書を朗読。3人は昨年6月7日にいずれも5万円を受け取り、票の取りまとめの報酬との認識を示していた。うち、1人は2014年と17年の衆院選でも克行被告から各5万円を渡されたという。

【詳報・克行被告第17回公判】(12月8日)
 伊藤市議証言<1>車中で人目がつかないようにしたのは衝撃的
 伊藤市議証言<2>発覚するとは毛頭考えていなかった
 小坂前安芸太田町長証言<1>いわれのないお金を受け取った
 小坂前安芸太田町長証言<2>まな板の上のコイです
 後援会支部事務局長の供述調書朗読 14年と17年の衆院選でも5万円をいただいた
 後援会支部役員の供述調書朗読 家庭不和の元になる
 後援会支部長の供述調書朗読 いただくことはできないと言うと、克行代議士は慌てて…

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  • 小坂真治・前安芸太田町長

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