【激震 元法相夫妻公判】案里被告への集票依頼と受け止め 50万円受領の谷口広島市議、検察に供述
昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第20回公判が14日、東京地裁であった。検察側は、自民党の谷口修広島市議(74)=安佐南区=ら8人の供述調書を朗読。谷口市議は克行被告から受け取った50万円について、参院選に出る妻案里被告(47)=参院広島=への集票依頼の趣旨と受け止めたと供述していた。
供述調書によると、谷口市議が立候補していた市議選の最中の昨年4月5日、克行被告が自宅を訪れた。克行被告の秘書が谷口市議と同じ選挙区に立候補したことで仲たがいをしていたといい、克行被告が「秘書を出して失礼した」と謝罪。「当選したら、あなたの会派に入れてほしい」と伝え、「おわびの印」として白封筒をスーツの内ポケットから差し出した。
谷口市議は現金と思って受け取りを拒むと、克行被告が玄関の上がりかまちに置いた。谷口市議は「預かっておく」と受け取った。
現金の趣旨について谷口市議は「秘書のことは口実にすぎない。私とのわだかまりを解いて、案里さんを当選させるため、投票を呼び掛けたり、応援弁士として協力したりしてほしいという下心と思った」と供述。参院選では、党広島県連が推す現職の溝手顕正氏を支援し、案里被告の応援はしなかったという。
50万円の領収書はなく、政治資金収支報告書には記載しなかった。「市民の信頼を裏切り、大変申し訳ない。50万円は返したい」などと述べていた。
このほか検察側は、両被告から3回にわたり県議選の「当選祝い」などとして現金提供を申し込まれ、いずれも拒否したとされる同党の安井裕典広島県議(69)=廿日市市=の調書も朗読。「当選祝いと言うのは建前にすぎない。買収と思った」との供述を読み上げた。克行被告から5万〜10万円を渡されたとされる後援会員ら6人の調書の朗読もあり、全員が買収目的の現金と感じたと述べていた。
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