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日本一の世羅

2020/12/21 6:00

 最終区で大逆転した5年前を思い出した人もいよう。きのうの全国高校駅伝で、女子は世羅が2度目の日本一になった。8位でたすきを受けたアンカーのムッソーニ選手の力走で「駅伝の町」の底力を見せた▲トップの背中は5年前より遠く、42秒差もあった。それが、次々に抜き去ってトップでゴール。拍手や歓声がテレビ桟敷に渦巻くほど、望外の展開になった。ただチームにとっては最終区での逆転は狙い通りという。努力を重ねた選手をたたえたい▲女子と違い前評判の高かった男子は、10度目の日本一という前人未到の頂に達した。前半で先頭に立ち、そのまま逃げ切った。終盤は差を詰められ、手に汗握るテレビ観戦となったが、3区の「貯金」がものをいった▲本格的な駅伝シーズンとはいえ、コロナ禍で今大会も開催が危ぶまれていた。観客はスタジアムには入れず、沿道での声援も自粛するよう、お達しがあった。いつになれば、力走する選手を間近で応援できるのだろう▲コロナに揺さぶられた1年も10日余。先行きが見通せないからこそ、ダブル優勝を果たした高校生の活躍は心を浮き立たせてくれる。そんな若者を支えた地域も日本一に値しよう。

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