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【激震 元法相夫妻公判】克行被告「表に出ない金」 前安芸高田市長明かす 2市議は「買収意図感じた」

2020/12/21 23:23

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第22回公判が21日、東京地裁であった。検察側の証人として出廷した児玉浩・前安芸高田市長(57)と自民党の沖宗正明広島市議(69)=安芸区=らが現金の受け取りを認め、買収の意図を感じたと証言。児玉前市長は克行被告から「表に出ないお金と言われた」と明かした。

 児玉前市長によると、当時は広島県議だった児玉前市長が県議選で無投票当選を決めた昨年3月29日、克行被告が安芸高田市内の事務所に来て、30万円が入った白封筒を渡してきた。「当選祝いだから」と言い、領収書の発行は求めなかった。

 同5月26日には同市内に駐車中の乗用車内で30万円が入った白封筒を差し出され、会計処理を尋ねると、克行被告から「これは表に出ないお金」と言われた。参院選に出る案里被告(47)=参院広島=を応援してもらいたい意味が含まれていると思ったという。

 1回目の30万円は、今年9月に克行被告の事務所に現金書留で返却。2回目の30万円は、うち20万円を公設秘書に返金するなどし、残りの10万円は地元の自民党高宮支部の口座に入金した。

 現金授受の事実を公表せず、今年4月の市長選に立候補した理由について「当時は新型コロナウイルスでマスクが足りない状況。他に立候補者がおらず(市政を)前に進めないといけなかった」と釈明した。

 沖宗市議は、克行被告から昨年4月14日に後援会事務所で30万円、6月1日に自宅で20万円を受け取り、案里被告への集票を依頼されたと感じたと証言。参院選の公示前後に案里被告を応援する選挙はがきを計3100枚作り、受け取った計50万円は生活費に使ったという。「受け取るべきではないお金を受け取り、脇が甘かった」と述べた。

 9月の案里被告の公判に続いて仁井田和之廿日市市議(74)の証人尋問もあり、克行被告から昨年4月14日に20万円を渡され、数日後に克行被告の広島市内の事務所で返したと説明した。

 克行被告の公判は、弁護団の1人がコロナに感染した影響で16、18日が取り消しになった。他の弁護人と克行被告は検査で陰性が確認され、この日から公判が再開された。克行被告は公判中に弁護人と話し合う姿が目立ち、証人の証言に対して何度も首を振った際は裁判長から注意を受けた。


【詳報・克行被告第22回公判】(12月21日)
沖宗正明広島市議証言<1>溝手先生は盤石です。案里さんを応援しようと思いました
沖宗正明広島市議証言<2>返しても現金を受け取った事実は消えません
沖宗正明広島市議証言<3>たんすか机の引き出しに入れ、生活費に使いました
沖宗正明広島市議証言<4>今回は金額が大きすぎ、白い角封筒でした
沖宗正明広島市議証言<5>祝いの意味と二つの意味があると思っていました
沖宗正明広島市議証言<6>任期を半分残して辞めるので責任放棄になる
仁井田和之廿日市市議<1>すっと居間兼応接に入ってきました
仁井田和之廿日市市議<2>静かに。被告人、首を振っちゃだめですよ
児玉浩前安芸高田市長証言<1>これをどう処理しましょうかと話しました
児玉浩前安芸高田市長証言<2>克行先生にお世話になっていたから断り切れませんでした
児玉浩前安芸高田市長証言<3>現金を2回受け取り、市民の信頼を裏切りました
児玉浩前安芸高田市長証言<4>はっきり表に出ないと言いました
児玉浩前安芸高田市長証言<5>10日前に捜査が入り、やめる決断はできませんでした
児玉浩前安芸高田市長証言<6>関係が崩れ、地元の事業に影響があると思いました

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