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決別 金権政治

報告書記載「隠れみの」 買収趣旨「浄化」解釈誤り【決別 金権政治】<第3部・選挙とカネ>(4)

2020/12/22 23:24
大規模買収事件の被買収者とされる地方議員の政治資金収支報告書。河井夫妻からの現金を記載していた

大規模買収事件の被買収者とされる地方議員の政治資金収支報告書。河井夫妻からの現金を記載していた

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里(47)=参院広島=の公判が開かれた東京地裁の法廷。10月2日、「被買収者」として証言に立った当選8回の広島県議岡崎哲夫(65)=府中市=が持論を展開していた。

 岡崎の説明はこうだ。参院選が翌月に迫った昨年6月5日、初当選を期す案里の夫、克行(57)=衆院広島3区=が岡崎の事務所を訪れ、「大変厳しい選挙です」と言って20万円入りの封筒を置いて帰った。岡崎は買収の意図を感じた。政治資金を授受する際には必須である領収書のやりとりはなかった。にもかかわらず、自身の自民党支部の収支報告書に、克行の党支部からの20万円と記載した。

 買収の疑いのある現金を報告書に載せた理由について、岡崎は「(買収の)趣旨が浄化されると感じた。違法でないよう処理した」と説明した。違法性のある金でも報告書に載せておけば、合法になるという考え方。専門家によると、誤った法解釈だが、河井夫妻の公判で証言した他の政治家も同様の考えを口にした。

 政治資金規正法では、政党支部間での資金提供は収支報告書に記載することを条件に認められている。ただ、公選法は候補者を当選させるために選挙区内の有権者らに金銭を提供する行為を買収として禁止する。政治資金として収支報告書に載せていても、金銭授受の時期や趣旨によっては買収罪に問われる。

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