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【激震 元法相夫妻公判】案里被告「私を信じて」 買収、最後まで否定

2020/12/23 23:08
結審となる公判に出廷するため、東京地裁にタクシーで入る案里被告(撮影・浜岡学)

結審となる公判に出廷するため、東京地裁にタクシーで入る案里被告(撮影・浜岡学)

 検察の捜査を批判し、買収を真っ向から否定した。昨夏の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の公判が結審した23日、案里被告は法廷で声を張り上げ、潔白を訴えた。一方で有権者や関係者へのおわびを繰り返し、頭を下げた。「裏切るようなことはしていない。私を信じて」。最後となる意見陳述をこう締めくくった。

 2時間近くにわたった弁護人の最終弁論に続き、ピンヒールの靴音を響かせ、証言台の前に立った案里被告。冒頭、検察当局の捜査手法に怒りをにじませ、「最低限の捜査が行われず、極めて横暴」と批判。口調が徐々に熱を帯びた。

 夫の克行被告(57)=衆院広島3区=と共謀して県議ら5人に170万円を渡したとされる起訴内容も全面否定。「買収はあまりに失礼なこと。断じてしていない」と語気を強めた。

 一瞬、声が詰まりそうになったのは、広島県内の有権者や後援会関係者に謝罪した時だった。2003年に県議に初当選して以来、娘のようにかわいがってもらったとし、「一番の苦しみはこうした方々を深く傷つけてしまっていること。心からおわび申し上げる」と神妙に頭を下げた。

 自民党現職の溝手顕正氏(78)に競り勝つ形で初当選した参院選を振り返り「正々堂々戦い、勝ったという自信があった」と語る一方、「今思えば甘かったのかもしれない。それゆえ、このような疑いがかけられた。広島の皆さまには大変恥ずかしい思いをさせた」と再び頭を下げた。「私を信じて」と言葉をつないだ。

 約3分間の最終意見陳述を終えると、案里被告は落ち着いた表情を見せた。公判終了後、弁護人は「これまで裁判があったので広島の有権者にメッセージを伝えられなかった。きょうは力が入っていた」と気持ちを推し量った。

 案里被告が県議らに渡した現金の趣旨は、買収目的だったのか否か―。案里被告への判決は、来年1月21日に言い渡される。(中川雅晴)

【公判の詳報】
弁護側の最終弁論<1>
弁護側の最終弁論<2>
弁護側の最終弁論<3>
弁護側の最終弁論<4>
弁護側の最終弁論<5>
弁護側の最終弁論<6>
弁護側の最終弁論<7>
弁護側の最終弁論<8>
弁護側の最終弁論<9>
被告の最終意見陳述

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