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110年ぶり新調のみこし、出番いつ【備後を誇る コロナ禍を越えて】第1部 祝祭はいま<1>

2021/1/6 21:38
「出番はいつ訪れるのか」。専用の倉庫に収めるみこしを眺める江熊宮司(右)と野宗総代長(中)、小野さん(撮影・井上貴博)

「出番はいつ訪れるのか」。専用の倉庫に収めるみこしを眺める江熊宮司(右)と野宗総代長(中)、小野さん(撮影・井上貴博)

 約110年ぶりに新調された3体のみこしに出番はなかった。素盞嗚(すさのお)神社(福山市新市町)に伝わる祇園祭の伝統神事「けんかみこし」で、昨年7月に披露されるはずだった。

 みこしは境内の倉庫に眠り静かに輝きを放つ。「披露できる日はいつ来るだろう」。江熊康夫宮司(72)がつぶやく。法被姿の男衆が担ぎ、激しくぶつかり合うけんかみこし。新型コロナウイルスの感染拡大で中止はやむを得なかった。

 野宗一郎総代長(74)は、中止を決めた昨年4月を振り返る。江熊宮司や6地区の総代たちと社務所に集まった。「やめた方が良い」と会合の席で切り出した。

 「盆や正月は帰らずともけんかみこしの時だけは帰省してくる」「感染を広げたら責任を取れない」…。野宗総代長の心は揺れた。それでも、最終的に「密」は避けられないと決断した。

 ▽担げるのは地域で認められた者だけ
(ここまで 371文字/記事全文 1499文字)

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