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【激震 元法相夫妻公判】宮本県議「表に出せぬ金」 石橋市議は買収否定

2021/1/12 22:42

 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第26回公判が12日、東京地裁であり、広島県議ら3人の証人尋問があった。克行被告から受け取った現金の趣旨が買収目的だったかを巡り、自民党の宮本新八広島県議(61)=山県郡=と岡崎哲夫広島県議(65)=府中市・神石郡=が認めた一方、石橋竜史広島市議(49)=安佐南区=は否定した。

 ▽「氷代」や「餅代」不記載

 宮本県議と石橋市議は克行被告から現金を定期的に受領しながら、政治資金規正法が義務付ける政治資金収支報告書への記載をしていなかったとも証言した。

 宮本県議の証言によると克行被告が、県議選告示2日前の19年3月27日に北広島町の事務所を訪問。妻案里被告(47)=参院広島=が出る参院選に触れて「助けて下さい」と話し、帰り際に30万円入りの白封筒を出してきた。同年5月24日には同町の商工会の会議室で「いつものだから」と20万円入りの白封筒を渡され、いずれも受け取った。

 宮本県議は「表に出してはいけないお金。公選法違反と思った」と説明。現金は自宅で保管していたが数万円を親戚への祝いなどに使い、同額を穴埋めしたという。20年3月の検察官の任意聴取の際に提出した。

 宮本県議の選挙区は克行被告の衆院広島3区内にある。15年ごろから夏と冬に「氷代」「餅代」として克行被告から各10万円を受け取るなどしていたが、17年より前の分は収支報告書に載せていなかったという。

 岡崎県議は19年3月30日に案里被告から30万円、同年6月5日に克行被告から20万円を受領したと証言。「違法性のあるお金だと思った」などと述べた。

 一方、石橋市議は19年5月26日に安佐南区の克行被告の事務所で「2人だけの秘密」と言われ、30万円が入った白封筒を内ポケットにねじ込まれたと説明。現金の趣旨については「(同年4月の)市議選の当選祝いと思った」と話した。

 検察官は、石橋市議の任意聴取の内容を記録した20年4月の供述調書に「(現金は)参院選で案里被告に投票や票の取りまとめを呼び掛ける念押しだった」と記載されていると指摘。法廷での証言と食い違っているとして「どちらが事実か」と聞くと、石橋市議は「本日です」と述べた。

 石橋市議は現在3期目。以前に克行被告から当選祝いを渡されたことはなかったという。一方で例年2回、「季節のごあいさつ」として各10万〜20万円を受領。収支報告書には載せていなかったと語った。

【河井克行被告第26回公判関連記事】
 「参院選依頼と思った」 岡崎広島県議、自民・小島衆院議員側から30万円

【詳報・河井克行被告第26回公判】
 宮本新八広島県議証言
 <1>厚かったので陣中見舞いじゃない気がしました
 <2>公選法違反と思いました
 <3>関係が壊れたら地元のためにならない
 <4>時期が悪いと断りました
 岡崎哲夫広島県議証言
 <1>年下からお金をもらうのは違和感
 <2>小島衆院議員から30万円いただきました
 石橋竜史広島市議証言
 <1>支配下に置いておくという意味があったと思います
 <2>このお金は勘弁してほしいと話していました
 <3>この法廷では一切うそをついていません

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