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【激震 元法相夫妻公判】「買収の金」交付金と粉飾 砂原県議、50万円を報告書に記載 克行被告から受領

2021/1/14 23:24
砂原克規広島県議

砂原克規広島県議

 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第28回公判が14日、東京地裁であり、自民党の砂原克規広島県議(67)=広島市西区=ら3人の証人尋問があった。砂原県議は、克行被告から買収目的の50万円を受け取ったと証言。「選挙違反の現金」と自覚していたが、自民党支部間の交付金として政治資金収支報告書に記載したと明らかにした。

 砂原県議の証言によると、支援者から克行被告と会ってほしいと頼まれ、克行被告の妻案里被告(47)=参院広島=が出る参院選2カ月前の19年5月上旬に後援会事務所で克行被告と面会。「参院選で案里をお願いします」と言われ、後援会の入会申込書など選挙グッズが入った紙袋を渡された後、帰り際に20万円が入った封筒を差し出された。

 砂原県議は「選挙違反のお金」と思い、拒んだが、克行被告は封筒を引っ込めなかった。砂原県議は、克行被告の自民党支部からの交付金として処理するため「領収書を書きましょうか」と言ったが、克行被告は「まあまあ」と応じず事務所を後にした。20万円は生活費に使ったという。

 同年6月1日にも克行被告が同事務所を訪問。「引き続き参院選をよろしく」と選挙グッズを託し、30万円入りの封筒を置いて帰った。30万円は妻に預けたが、事務所の経費に使ったため、穴埋めした。計50万円は、自身の自民党支部の19年の政治資金収支報告書に克行被告の同党支部から交付金として記載し、県選管に提出した。実際には交付金と認識していなかったという。

 この日の公判では、自民党の山下智之広島県議(61)=廿日市市=も出廷した。証言によると、県議選中の19年3月31日に克行被告が同市内の山下県議方を訪問。山下県議の父親で元市長の三郎氏に30万円入りの封筒を渡して帰り、翌4月1日に山下県議がその封筒を三郎氏から受け取った。

 山下県議は過去の県議選で克行被告から陣中見舞いをもらったことはなく、ここ十数年は会話もしたことがないと説明。「現金は案里被告の参院選の応援、支援をしてくれという趣旨と感じた」と述べた。同年5月下旬、克行被告から30万円を受け取ったとされる自民党の窪田泰久県議(44)=広島市南区=と一緒に、安佐南区にある克行被告の事務所で封筒ごと返金した。

 先川和幸安芸高田市議(73)も20年9月の案里被告の公判に続いて出廷。19年3月27日に克行被告から渡された20万円の趣旨について「案里被告を当選させるため」と述べた。

【詳報・克行被告第28回公判】
砂原克規広島県議証言<1>陳情に行きづらくなるので受け取った
砂原克規広島県議証言<2>公選法には常に気を付けていたが隙があった
砂原克規広島県議証言<3>領収書を発行すると言われなかったので、まずいなと思った
砂原克規広島県議証言<4>辞職については支援者と話して決めようと思う
山下智之広島県議証言<1>返し方を間違うと大変と思い時間がたちました
山下智之広島県議証言<2>受け取った時に買収が成立するという認識が薄かった
先川和幸安芸高田市議証言<1>拒否すると陳情、要望に影響すると考えた
先川和幸安芸高田市議証言<2>私と7期の国会議員は雲泥の差、拒否できない
先川和幸安芸高田市議証言<3>2人の話ですから、暴露されるとは思わなかった

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  • 山下智之広島県議
  • 先川和幸安芸高田市議

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