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決別 金権政治

7割「法改正が必要」 広島県内の全地方議員本社アンケート【決別 金権政治】

2021/1/14 23:26

 中国新聞社は14日、2019年夏の参院選広島選挙区での大規模買収事件を受けて、広島県内の全地方議員を対象に実施したアンケートの結果をまとめた。「政治とカネ」の不正を防ぐため、政治資金規正法や公選法の改正が必要と答えた議員が回答者の約7割を占めたほか、過去にも買収疑惑があった県政界の取り組みとして、回答者の6〜7割が国会議員や地方議員の意識改革、大規模買収事件で「被買収者」とされた議員の辞職を求めた。

 政治資金規正法と公選法の改正が必要かどうかを選択式で聞いた設問に対し、全回答者450人のうち234人(52・0%)が「ともに改正が必要」を選択。「公選法の改正が必要」の41人(9・1%)、「政治資金規正法の改正が必要」の35人(7・8%)を含めると、計68・9%が法改正が必要との認識を示した。

 具体的な改正内容を自由記述で尋ねると、「法の抜け道がないよう厳正にする」「違法な資金提供について明確な規定を設ける」「国会議員から地方議員への交付金を禁止する」などの意見が挙がった。罰則強化を求める声も目立った。

 一方、「法改正は必要ない」としたのは約3割の126人。理由として「個人の資質の問題」「どう改正しても必ず抜け道を探し出すから」などの指摘が寄せられた。「各法の順守をより具体的に進めることが大切」との意見もあった。

 政治家は公選法で選挙区内の有権者への寄付が禁じられるが、政党支部など政治団体同士での資金のやりとりは、政治資金収支報告書に記載するのを条件に政治資金規正法で認められている。ただ、選挙前に政党支部などを通じて国会議員側が選挙区内の地方議員側に資金提供することもあり、専門家の間では「買収行為の抜け道になる恐れがある」との指摘もある。

 広島県では06年にも、故藤田雄山前知事の知事選で当時の県議らに「対策費」が配られたとの買収疑惑が表面化した。アンケートでは、今回の事件を踏まえて必要と思う対策を複数回答で質問。「選挙の際にはカネのやりとりが当然と考える国会議員、地方議員の意識の改革」が317人(70・4%)で最も多く、「被買収者の辞職」が270人(60・0%)と続いた。

 アンケートは全34問。県議会と全23市町議会の議員544人を対象とし、14日までに82・7%の450人から回答を得た。(「決別 金権政治」取材班)

【広島県地方議員アンケート特集】
※次のページがあります(項目クリックで各ページへ)。
<1>選挙のカネ 6割以上が「金がかかる」
<2>国会議員との関係 交付金など受領「ない」9割
<3>当選祝い・陣中見舞い 多くが議員同士のやりとり「なし」
<4>法改正 政治資金規正法・公選法「ともに必要」5割
<5>買収事件の教訓 7割「議員の意識改革を」
<番外>国会議員アンケート

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  •  2019年夏の参院選で河井克行、案里夫妻が100人に計2901万円を配ったとされる買収事件では、選挙に絡んだお金のやり取りが浮き彫りとなりました。令和の時代も変わらない「金権選挙」。皆さんの地域でも耳にしたこと、目にしたことはありませんか。体験、情報、意見をぜひお寄せください。(中国新聞「決別 金権政治」取材班)

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