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赤でも青でもない結束の色

2021/1/22 6:35

 何万人もの群衆が見つめる中…とはいかなかったが、海の向こうの大統領就任式は無事に終わった。新型コロナと反対派の暴動を警戒したため、物々しい雰囲気に。だが、そのせいだろうか、女性たちの服装が一層際立って見えた▲黒人としても初の副大統領ハリス氏は紫色のワンピースとコートでさっそうと。オバマ元大統領のミシェル夫人は赤紫色のスーツ、ヒラリー・クリントン元国務長官も紫色の衣装に身を包む。どれも仕立てがよさそう▲注目すべきは、値段よりもその色という。紫は青と赤を混ぜた色である。そう、民主党カラーと共和党カラーの融和を訴えたものだ―。米国メディアが服装に込められた意味を分析し、伝えていた▲前大統領の4年間、分断が深刻化してきた。その現状を憂うバイデン大統領は「結束を」と演説に力を込めた。「赤対青といった品のない闘いを終わらせよう」とも。その願いを表現した装いならば、すばらしい色だ▲実際、両党の歴代大統領が式典に出席した。前大統領を除いて。そのトランプ氏は支持者に、4年間の仕事を自画自賛。「近いうちにまた会おう」と、復帰もほのめかす。色分けにまだ飽き足らないのだろうか。

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