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【激震 元法相夫妻公判】現金受領「記憶がない」 元広島県議、供述から一転

2021/1/22 23:16
河井克行被告(左)と案里被告

河井克行被告(左)と案里被告

 河井案里被告(47)が初当選した2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=の第31回公判が22日、東京地裁であった。福山市の元広島県議の男性が、克行被告から買収目的の60万円を受け取ったと認めた捜査段階の供述から一転し、「記憶がない」と繰り返した。

 検察側によると、元県議は参院選を1カ月後に控えた19年6月8日、案里被告の支援者が会食した福山市内の飲食店で別室に呼び込まれ、30万円を克行被告から受け取ったとされる。

 この日の公判で元県議は、別室で克行被告と面会し「福山地区は非常に弱い。これからも頼む」と言われ、「やる以上頑張る」と答えたと証言した一方で、「その後の記憶がない」と述べた。

 検察側は、7月4日の公示日に同市内のホテルであった案里被告の演説会の会場で30万円を受領したとしているが、元県議は演説会終了後に入り口で克行被告から「おかげでスムーズにスタートできた」と感謝され、「これからも頑張りましょう」と応じたと説明した一方、「その後の記憶が飛んでいる」と述べた。

 検察側は、元県議が20年2月以降の任意聴取でいずれも現金を受け取ったと認めた供述調書を示し、虚偽の証言をしていないかをただした。元県議は「受領を認めないと強制捜査を受けると思い、検察に迎合した。作り話をした」と説明。強制捜査を受ければ、自身が理事長を務めていた学校法人の評判が下がることを懸念したと述べた。検察側は、克行被告が捜査段階で元県議への現金提供を認めた点も示して質問を重ねたが、元県議は「記憶がない」などと繰り返した。

 続いて、山県郡内の元町議の後援会員の男性が証言。19年5月18日、地元の産直市で克行被告から10万円を渡されたとし「厳しい情勢で1票でも多く集めてほしいという趣旨と思った」と述べた。

【詳報・克行被告第31回公判】

 元県議証言<1>封筒の受領「記憶していません」
 元県議証言<2>学校法人に大きなバッテンをつけてはいけないと
 元県議証言<3>証拠あるというので意に沿うよう証言
 元県議証言<4>財布に30万円増えているとの意識ないまま生活
 山県郡の元町議の後援会員証言 (克行さんは)宏池会とあまり親しくない

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