【激震 元法相夫妻公判】亀井静香氏元秘書「300万円受領」 後援会を動員
河井案里被告(47)が初当選した2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=の第32回公判が25日、東京地裁であった。亀井静香・元金融担当相の元公設秘書の男性が検察側の証人として証言。克行被告から受け取った計300万円について「公選法に違反すると思った」と述べた。
元公設秘書の証言によると、克行被告は19年5月31日に広島市内の事務所に元公設秘書を招き「案里が大変な状態。助けて下さい」「亀井先生にあなたのことを言ってある」などと支援を要請。100万円入りの茶封筒を差し出した。元公設秘書は断ったが「選挙はいろいろかかりますから」と言われ、受け取った。
参院選公示前日の7月3日にも同市のホテルの個室で克行被告と面会。「マツダの下請け50社を回ってもらえないか」と依頼されて断ったが、200万円が入った茶封筒を渡された。
元公設秘書は「公選法に違反し、使えないお金と思った」と強調。「政治の中枢にいた克行被告から渡され、断るのは難しい」と説明した。
亀井氏は庄原市出身。広島県北部や東部の衆院広島6区を地盤とし、建設相や自民党政調会長、国民新党代表などを歴任。17年に引退した。
元公設秘書は「亀井事務所は存続している。知名度と後援会の組織網がある」とし、亀井氏は野党系の無所属現職の森本真治氏を応援していたと説明。亀井氏からは「うちは森本氏だから本末転倒しないように。おまえができることをやってくれ」と言われていたと述べた。選挙期間中は、後援会の女性会による「電話作戦」などで案里被告への支持を呼び掛けたという。
広島選挙区では、森本氏と案里被告、自民党現職の溝手顕正氏の3人が2議席を争った。これまでに中国新聞の取材に応じた関係者によると、亀井氏は案里被告も支援していたという。
克行被告は地方議員や後援会員ら100人に計2901万円を渡したとして起訴されているが、この元公設秘書が受け取った300万円は1人当たりの最高額。元公設秘書は、検察官の任意聴取で受領を認めた20年5月28日の数日前に亀井氏に報告したと説明。300万円は知人に預けていたとし、同年5月に検察へ提出したという。
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