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頼みのワクチン

2021/1/28 6:00

 世界経済は5・5%のプラス成長を見せると、国際通貨基金(IMF)が予測した。昨年はマイナス成長だった日本もプラス3・1%とみる。ワクチン普及や、日米の巨額の財政出動が景気を押し上げる―。そうIMFはそろばんをはじく▲ことし後半には、経済活動がコロナ流行前の水準に戻るという。八方ふさがりの中、やっと光明の見えてきそうな計算である。もちろん期待したいものの不安要素がある。変異ウイルスの影響やワクチン普及の遅れだ▲世界の感染者が1億人を超えた。日本の閣僚は会食でまた批判されていたが、アフリカ南部の国々では閣僚が相次ぎ死亡。南アフリカで見つかった変異種の影響もあるのか、感染が拡大する。頼みのワクチンはいつ届くのだろうか▲欧州では供給が大幅に遅れ、接種計画にも破綻の恐れがあるという。接種を始めた米国でさえ、「全国民分の確保は秋ごろ」とバイデン大統領が厳しい現実を示す。五輪も控える日本は6月を目標とするが、果たして▲接種に向け、医師や会場の確保に自治体は苦悩する。マイナンバー活用まで持ち上がって頭が痛かろう。プラス成長が「そろわぬワクチンの皮算用」になっては困る。

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