【激震 元法相夫妻公判】豊島市議「危ない金」 買収認識、衆院選でも受領
河井案里被告(47)が初当選した2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相で夫の克行被告(57)=衆院広島3区=の第34回公判が28日、東京地裁であり、自民党の豊島岩白広島市議(48)=西区=が検察側の証人として尋問を受けた。豊島市議は克行被告から20万〜30万円の現金を2回受け取り、買収の目的を感じたと証言。克行被告の衆院選でも約10万円を受領したと述べた。
証言によると、市議選中の19年3月31日、克行被告が選挙の激励として西区の事務所を訪問。市議選情勢を話した後、帰り際に「よろしく」と20万〜30万円が入った封筒を差し出してきた。豊島市議は断ったが、「みんなもらっている」と言われて受け取った。
豊島市議は過去3回の市議選で克行被告から陣中見舞いをもらったことはなく、この日の訪問の狙いは「激励は大義名分で、本質は案里被告への応援依頼」と思っていたという。
さらに参院選が翌月に迫った6月7日、再訪してきた克行被告から「(案里被告を)応援してくれる広島県議、市議はいないか」と相談を受けた。自民党県連が現職の溝手顕正氏を支援する方針だったため「表立って応援する人はなかなかいない」と返答。帰り際に再び20万〜30万円入りの封筒を渡されたという。
尋問で豊島市議は「違法で、危ないお金という認識があった」と説明。政治団体間の寄付として処理するため、領収書の発行を打診したが、拒否されたとした。現金を受領した理由は「国会議員のメンツをつぶすと自分の政治活動のリスクになると思った」と釈明。参院選中は案里被告の演説会を開くなど支援した。
克行被告が当選した12年か14年の衆院選の前に、克行被告から約10万円を受け取っていたことも明らかにした。「選挙の応援依頼」と受け止め、知人や友人に克行被告への投票を呼び掛けたという。
【詳報・克行被告第34回公判】
豊島岩白広島市議証言<1>力のある政権中枢の顔をつぶしてはいけない
豊島岩白広島市議証言<2>リスクを瞬時にてんびんにかけるのは難しかった
豊島岩白広島市議証言<3>収支報告書と現金の管理を妻に任せていました
後援会員の証言 頂戴しますという意味です
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