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【激震 河井元法相公判】原資は「自民本部の金」 案里元議員陣営の運動員3人買収 検察が会計担当の調書朗読

2021/2/9 22:53

 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第38回公判が9日、東京地裁であった。検察側が、妻の案里元参院議員(47)の選挙事務所の会計担当者の供述調書を朗読。自民党本部が提供した1億5千万円の一部が、陣営スタッフ3人への運動員買収の原資に充てられたとの供述を明らかにした。

 1億5千万円は、参院選前の19年4〜6月に党本部から河井夫妻の党支部に入金され、うち1億2千万円は税金が原資の政党交付金だった。この資金の一部が買収に使われたとの証言が公判で明らかになったのは初めて。菅義偉首相はこれまで「党勢拡大に資金が使われた」と説明し、問題ないとの認識を示している。

 会計担当者の供述によると、克行被告の指示で党本部からの資金を管理する口座を開設。この口座の資金を使い、案里氏の選挙事務所のスタッフとして活動していた愛知県稲沢市の野々部尚昭市議(50)と元石川県議、男性運動員の3人に報酬を払ったという。

 3人は選挙区内の企業回りや有権者への電話作戦を担当。選挙運動はボランティアが原則なのに、克行被告から計251万円の報酬を受け取ったとされる。

 この日は、この男性運動員の証人尋問もあった。男性は参院選前後の19年6月8日〜8月1日にかけて4回にわたり計96万円を受け取ったと認め、買収に当たるとの認識があったと説明。うち2回は所得税を引いた額が振り込まれたとし「政党支部職員の給料を装ったと思った」と語った。

 自民党本部からの1億5千万円を巡っては、案里氏陣営が車上運動員14人に法定上限の2倍の報酬計204万円を払った際の原資になっていたことも関係者への取材で判明している。

 広島選挙区では改選2議席を巡り、自民党新人の案里氏、同党現職の溝手顕正氏、無所属現職の森本真治氏が激戦を展開。案里氏が初当選し、溝手氏が落選した。党本部からの1億5千万円は、溝手氏側に出した額の10倍に当たり、党内からも批判の声が出ている。

 <クリック>参院選広島選挙区での大規模買収事件 検察当局によると、2019年7月の参院選広島選挙区で河井案里元参院議員を当選させるため、夫の克行被告が同3〜8月に地方議員や後援会員ら100人に計2901万円を渡したとされる。100人のうち6人は選挙運動に従事したスタッフで、振り込みや現金の手渡しで計376万円を渡したとされる。一方、広島県議4人に計160万円を渡した案里氏については、懲役1年4月、執行猶予5年の東京地裁判決が今月5日に確定している。

【詳報・克行被告第38回公判】

会計担当者の供述調書 党本部からの入金はLINEで克行代議士に報告しました
男性運動員証言<1>それじゃあ、べったり張り付いてほしいと言いました
男性運動員証言<2>「廿日市市は弱い。てこ入れするように」と指示がありました 
男性運動員証言<3>克行被告が一つも説明責任を果たそうとしない

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