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孤独担当大臣

2021/2/14 6:36

 「みんなで」が子どものころから苦手だったそうだ。お笑い芸人ヒロシさん。好きなキャンプもみんなでやるものと思っていたが、ある日1人で行くと、のびのびと楽しめた。「ソロキャンプ」として注目され、流行語にも▲「おひとりさま」「ぼっち」という生活スタイルは以前から広まっていた。背景には1人暮らし世帯の増加もあるだろう。気楽な面がある一方、病気や災害時の不安を抱える。経済的な困窮などで孤立を深める恐れも▲その負の面がコロナ禍で際立ってきた。誰もがマスクを着け、飲食店などでは席が離され、仕切られる。人との距離を感じる場面は少なくなく会話が減った。失業して人知れず貧困にあえぐ人も。生きづらさを抱え、若者や女性の自殺が増えている▲コロナ禍で深刻化している孤独問題。解消を図る担当大臣が設置された。兼務する地方創生担当相は「人と人のつながりを守る活動を進めたい」という。「自助」を強調してきた政権からどんな対策が出てくるだろう▲ヒロシさんは仲間と「みんなで」ソロキャンプをすることもある。あまり干渉せず、各自が1人を楽しむ。それでもみんなで囲むたき火は暖かで心地よいらしい。 

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