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忍耐号、火星に降り立つ

2021/2/20 6:32

 一日の気温差が激しいこの時季は、出掛ける前に何を着るかで迷う。薄手のコートだと朝晩が寒く、厚いセーターでは昼間に汗ばむ。しかも「寒暖差疲労」がたまって体調を崩すことがあるというから、要注意なのだ▲最高1300度もの高温になる「恐怖の7分間」をしのぎ、氷点下60度ほどの火星に無事着陸した。NASAの探査車「パーシビアランス」すなわち「忍耐」号。疲れ知らずの元気者は早速、地表の写真を送ってきた▲はるか35億年前、そこには水が流れ、湖が広がっていたらしい。つまり、かつて生命が誕生する揺りかごとなり、干上がった今も、何らかの痕跡が土壌に残っている可能性がある▲タコのような火星人の存在はSFの世界だが、今回もし微生物の化石でも見つかれば、押しも押されもせぬ世紀の大発見となる。何も見つからなかったとしても、地球になぜ生命がという疑問を解くヒントになるはず▲火星ではNASAが過去に打ち上げた2台の探査機キュリオシティーとインサイトが今も活動していて、この好奇心号と洞察力号に今回、辛抱強い新顔が加わった格好である。こちらも地上で手に汗を握りながら、天空発のニュースを待とう。

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