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「菅官」接待

2021/2/21 6:45

 菅大臣(かんだいじん)神社なるお宮が京都市内にあるらしい。菅大臣町という地名も見える。もちろん「学問の神様」菅原道真にゆかりの地だが、「すが」と読む名字の多い東日本に比べ、西日本では「かん」が優勢と聞く▲さしずめ「菅官(すがかん)接待」とでもつづめたくなる。菅義偉首相の長男による総務省幹部4人の接待問題である。官僚は、人事権を握る内閣におののき、忖度(そんたく)を強いられる。「気が利かない」との告げ口を恐れ、むしろ買って出た会食だったかもしれない▲法に背く「官官接待」なら、2000年に法で厳しく規制された。補助金に格段の取り計らいを願い、地方自治体の側が裏金で中央官僚に一席設ける悪弊だった。衛星放送の利害が絡む今回も、構図は似ている▲首相ジュニアのお膳立てに応じた総務省幹部のうち2人は役職を外され、官房付とやらに。籍はあれども席はなし、沙汰があるまで待て―というお達しらしい。更迭か左遷の類いだろう▲3月の就職活動解禁が近い。えりすぐりがこぞって目指した「キャリア官僚」人気も陰りが隠せない。受験申込者数は本年度、現在の制度になって過去最少だった。幹部の姿に行く末を重ねて思うこともあるはずだ。

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