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奢られ驕る官僚たち

2021/2/26 6:40

 【奢(おご)る・驕(おご)る】。難漢字のため新聞はどちらも仮名で「おごる」だが、意味は使い分ける。ところが広辞苑は【傲(おご)る】も含めた単語三つを一つの項目にまとめ、同列に扱う。どうやら語源は一緒らしい▲「自分は他と隔絶した高いところにあり、質が違うのだと思い上がる意。また、その立場で行動する意」。語釈を読み、なるほどと膝を打った。利害関係者から食事を奢られた総務省の幹部11人が処分を受けた。これこそ、驕れるものは久しからず▲やはり総務省在職中に菅義偉首相の長男らと1人7万円超の会食をした山田真貴子内閣広報官がきのう、国会で頭を下げた。「心の緩みでございまして…」。だが、月給の一部返納だけで取り返しが付くとは思えない▲総務省の幹部は、たとえ本人が意識しなかったとしても、首相の長男から奢られた時点で既に、自分は特別扱いされていると驕ったも同然なのだ。国民はそうした不信感を募らせている▲農林水産省の次官ら6人も元農相とともに、利害関係者から奢られていたという。【霞が関・永田町】国民とは隔絶し、思い上がって行動する人がしばしば確認されるエリア―。そんな語釈があっても不思議ではない。

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