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【今週の特集】データで見る新型コロナ、経済への影響

2021/3/2

写真 山口県下関市で、中国地方初の新型コロナウイルス感染者が確認されて1年。「第3波」の急激な感染拡大から、ようやく落ち着きを取り戻しつつあります。この1年で経済には大きな影響がありました。感染拡大の影響による倒産や廃業が相次ぎ、解雇や雇い止めにより多くの人たちが職を失いました。今週の特集では、この1年間の新型コロナの経済への影響を、さまざまなデータと、これまでに掲載した記事でまとめました。(見出し横の日付は掲載日)

 20年GDP、4・8%減 過去2番目の悪化(2021/2/15)


 内閣府が15日発表した2020年の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を除く実質で前年比4・8%減となり、11年ぶりのマイナス成長だった。リーマン・ショック後の09年の5・7%減に次ぎ、1955年の統計開始以降で2番目の悪化幅。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の縮小が響いた。同時に発表した20年10〜12月期の実質GDP(季節調整済み)は前期比3・0%増、年率換算で12・7%増だった。

 中国地方の倒産、コロナ禍関連44件(2021/1/21)


 東京商工リサーチ広島支社がまとめた2020年の中国地方の企業倒産(負債1千万円以上)は358件で前年を9件(2・6%)上回り、3年連続で増えた。負債総額は621億円と13・9%増え、3年ぶりに前年を超えた。1件で負債総額が10億円を超える大型倒産が増えた。コロナ禍に関連した倒産は44件。このうち大型倒産は、10月に破産したネットカフェ運営のサンコー(広島市西区、負債総額17億円)など4件だった。→クリックで記事詳細

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写真<ネットカフェ「ポパイ」運営のサンコー破産>

 ネットカフェ運営のサンコー(広島市西区、資本金1千万円、三好敏雄代表)と関係会社1社が広島地裁から破産手続きの開始決定を受けたことが15日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大による客の減少が響いた。

<飲食業の倒産、最多842件 2020年>

<スタンドやバーの廃業届231店、流川・薬研堀地区のある広島中央署管内 11月末、昨年の4.6倍>

 コロナ解雇 8万8574人(2021/2/24)


 厚生労働省が発表した新型コロナウイルス感染拡大に関連する解雇や雇い止めは、2月19日時点で見込みを含めて累計8万8574人になった。前の週より1124人増えており、うち非正規労働者が436人だった。昨年11月以降、毎月約5千人で推移。2月もすでに3801人に達しており、同様のペースが続くとみられる。
 都道府県別では東京が2万623人と全体の約4分の1を占め、緊急事態宣言が出ている10都府県では4万9099人と半数超となった。中国地方では、広島2161人、岡山1313人、山口821人、島根650人、鳥取383人だった。業種別では、製造業が1万9071人と最多。その後は飲食業1万1773人、小売業1万1655人、宿泊業1万753人と続いた。

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<非正規女性「明日見えぬ」中国地方の解雇・雇い止め千人超す>
写真
 新型コロナウイルスの影響で経済が低迷し、特にあおりを受けているのが非正規雇用の女性たちだ。厚生労働省によると、コロナを起因とする中国地方の解雇・雇い止めは先月末に千人を超え、さらに増え続ける。女性が多く勤める飲食、小売業で影響が大きく、生活苦にあえぐ声は切実だ。

<労使トラブル、新型コロナで多発 賃金未払いや退職勧奨も 問われる正当性>

<中小「非正規」しわ寄せ派遣切り 「会社 存続できぬ」>

 広島の有効求人1・42倍 20年(2021/1/29)


 広島労働局は29日、広島県の2020年の有効求人倍率の平均(原数値)が1・42倍で前年を0・63ポイント下回ったと発表した。新型コロナウイルスの流行が響き、下げ幅は第1次石油危機の影響を受けて1・04ポイント落ち込んだ1975年以来の大きさだった。統計のある63年以降では3番目で、他の中国地方各県も大幅に低下した。→クリックで記事詳細

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写真<雇用 狭まる門戸、手探り就活>

 広島市内の大学4年男子(22)は毎日、自宅のパソコンの前に5、6時間座る。1月末の提出期限が迫る卒業論文の執筆で、キーボードを打ち鳴らす。しかし、不意に不安がよぎる。今度こそ、就職活動はうまくいくのだろうか―。内定がないまま卒業する「就職浪人」となるからだ。

<コロナ禍の中で 求人誌ペラペラ「女性不況」>

<「暮らし立て直したい」 生活保護支給待つ男性、仕事見つからず貯金底を突く>

 百貨店売上高は21%減 中国地方20年(2021/1/22)


 中国四国百貨店協会が22日発表した2020年の中国地方の百貨店売上高は1899億9千万円で、前年から21・7%減った。前年割れは14年連続。新型コロナウイルスの流行による休業や催事の中止が響き、マイナス幅は記録の残る1972年以降で最大だった。→クリックで記事詳細

 鉱工業生産10.3%減 中国地方20年(2021/2/24)


 中国経済産業局が10日発表した中国地方の2020年の鉱工業生産指数(速報、15年=100)は91・3で前年を10・3%下回った。新型コロナウイルスの流行で自動車、鉄鋼などほぼ全ての業種が低迷。低下は2年連続で、指数は比較できる13年以降で最も低かった。12月単月の生産指数は96・8と前月から2・9%伸び、2カ月ぶりに上向いた。→クリックで記事詳細

 マツダ、20年世界販売17%減、05年以降で減少率最大(2021/1/28)


写真 マツダが28日発表した2020年の生産販売実績によると、世界販売は124万3005台で、19年から25万4818台減った。新型コロナウイルスの感染拡大で需要が大幅に縮小し、2年連続の前年割れ。減少率は17・0%で、記録が残る05年以降で最大だった。国内生産は、リーマン・ショック後の09年に近い74万7033台だった。→クリックで記事詳細

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写真<自動車産業 減産ショック、中小直撃>

 加工済みの小さな樹脂部品を入れた箱が、コンベヤーを次々流れる。マツダ向けの自動車部品を手掛ける山口県内の2次メーカー。年の瀬を迎えた工場は稼働率が9割と、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準に戻った。「うちは薄利多売だから24時間動かして巻き返さないと」。役員男性(70)は機械を見やった。

<「リーマン以上の衝撃」地場中小部品メーカーに危機感>

<20年の新車販売、11・5%減 台数、東日本大震災以来の低水準>

 コロナ禍、輸出額15・3%減 20年中国地方(2021/2/10)


 広島税関支署が9日発表した中国地方の2020年の貿易統計(速報)は、輸出額が4兆2622億円と前年を15・3%下回った。前年割れは2年連続で、減少幅は記録の残る1984年以降で3番目の大きさ。新型コロナウイルスの流行に伴う自動車の大幅ダウンが響いた。→クリックで記事詳細

 JR西、赤字1618億円 4〜12月期(2021/1/28)


 JR西日本が28日発表した2020年4〜12月期連結決算は、純損益が1618億円の赤字(前年同期は1171億円の黒字)に転落した。04年3月期に四半期ベースの開示を始めて以降、赤字を計上するのは初めて。新型コロナウイルスの感染拡大で、主力の山陽新幹線や北陸新幹線の利用者が大幅に減少したことが響いた。商業施設やホテルの運営も苦戦した。→クリックで記事詳細
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写真<終電前倒し 利用戻らず便数も削減>

 大竹市の会社員女性(54)は在宅勤務を始めて、半年余りになる。広島市中区のオフィスに顔を出すのは、勤務日の3割ほど。JRと路面電車の定期券も買わなくなった。仕事帰りに同僚と食事をしたり、休日に買い物に出掛けたりすることもめっきり減った。「しばらくはこんな勤務が続きそう」。新型コロナウイルス禍に広がった新しい生活スタイルが、公共交通機関に苦境をもたらしている。

<一畑グループ、2社55人の希望退職募る 経営改善へ25億円調達>

<広島県内バス・タクシー乗客激減、埋まる車庫 県の集中対策影響、一時金もなく 休車・減便で急場しのぎ>


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