【激震 河井元法相公判】買収「事実関係で判断」 東京地裁、案里氏判決を踏襲
2019年の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第45回公判が8日、東京地裁であった。克行被告が地方議員や後援会員らに渡した現金が買収罪に当たるかの判断基準について高橋康明裁判長は「外形的な事実関係から趣旨を考えることを基本としている」と述べた。
高橋裁判長は妻案里元参院議員(47)の審理も担当。1月の判決では、選挙の情勢▽現金授受の時期や状況▽金額―などを個別に検討した上で、県議4人への現金提供には買収の意図が認められるとして有罪を言い渡した一方、江田島市議への現金は無罪とした。克行被告の審理でも同様の姿勢を踏襲する考えを示した。
その上で高橋裁判長は、克行被告から現金を受領したとされる広島市議と県議の計4人の供述調書の証拠採用を却下した。4人は調書では克行被告の買収意図を感じたとの供述をしていたが、公判での証人尋問では買収意図を否定したり明確に認めなかったりしたため、検察側が調書を証拠に採用するよう求めていた。
一方で、証人尋問で「現金を授受した記憶がない」と述べた福山市の元県議の供述調書については「事実関係は地裁の判断に必要」として証拠採用を決定。検察側が調書を朗読し、元県議が捜査段階では参院選の1カ月前と期間中の2回にわたり克行被告から計60万円を受け取ったと認めていたことを明らかにした。
この日は、克行被告が今月3日に保釈されて以降、初めての公判。スーツに議員バッジを着けて出廷。従来の被告席ではなく弁護人の隣に座り、時折、熱心にメモを取っていた。
【詳報・克行被告第45回公判】
裁判長による証拠請求の採否の説明「外形的な事実関係から趣旨を考えること基本」
元県議などの供述調書「余りに大胆で露骨過ぎる」
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