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河井元法相、辞職表明 広島の国会議員2人去る異常事態に

2021/3/23 12:13
法相就任後の政治資金パーティーで意気込みを語った河井克行被告(奥右)。奥左は案里氏(2019年9月23日、広島市中区)

法相就任後の政治資金パーティーで意気込みを語った河井克行被告(奥右)。奥左は案里氏(2019年9月23日、広島市中区)

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井克行被告(58)=衆院広島3区、当選7回=が23日、議員辞職する見通しになった。妻の案里元参院議員(47)も2月3日に辞職済み。広島県内では、選挙区で議席を得た衆参の国会議員11人のうち、2人が相次いで国政の舞台を去る異常事態となる。

 克行被告は初の小選挙区で実施された1996年の衆院選で、広島3区に自民党公認で立ち初当選した。2000年に落選後、比例代表中国ブロックと入れ替わる「コスタリカ方式」を経て、党が政権を奪還した12年以降、小選挙区を3回連続で勝ち抜いてきた。

 党内派閥の額賀派(現竹下派)を退会後に無派閥となり、亡き鳩山邦夫元総務相や菅義偉首相をそれぞれ支援するグループを世話しながら、権力の中枢に近づいてきた。安倍晋三前首相の下で首相補佐官や党総裁外交特別補佐を務めて頭角を現し、19年9月の内閣改造で法相として念願の初入閣を果たしていた。

 地元では各地の行事や会合を精力的に回り、小まめに顔を出す姿勢を評価する声があった。一方、広島県が国の予算編成前に都内で開く政策提案には参加しないなど、県選出の衆院議員としての働きぶりを疑問視する意見も出ていた。

 県内には衆院小選挙区を制した衆院議員が7人、3年ごとに2人が改選される参院広島選挙区で議席を得た参院議員が4人いた。河井夫妻が議員辞職し、合計が9人に減る事態について、県議会の中本隆志議長は今月19日の報道各社の取材で「刷新しなければならない」と述べていた。

 国会議員が今月16日以降に辞職した場合、公選法の規定に基づく補選は10月24日投開票で実施される。ただ現在の衆院議員は10月21日で任期満了となるため、克行被告の辞職に伴う補選はなく、秋までに必ずある総選挙に含まれる。

 衆院広島3区を巡っては、公明党比例中国現職で党副代表の斉藤鉄夫氏(69)が立候補を表明済み。自民党は党県連が新人の擁立を決めたが、党本部主導の調整で比例中国へ回り、斉藤氏を推薦する。他に立憲民主党が新人で元会社役員のライアン真由美氏(57)、NHK受信料を支払わない方法を教える党が新人でミュージシャンの矢島秀平氏(28)を立てる。

 一方、辞職後に公選法違反罪で有罪が確定した案里氏の当選無効に伴う参院広島選挙区の再選挙は4月8日告示、25日投開票の日程である。自民党新人で元経済産業省官僚の西田英範氏(39)=公明推薦、NHK受信料を支払わない方法を教える党新人で党職員の山本貴平氏(46)、無所属新人でフリーアナウンサーの宮口治子氏(45)=立憲民主、国民民主推薦、新人で介護ヘルパーの佐藤周一氏(45)が立候補の意向を示す。

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