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安佐動物公園の抜け毛で熊野筆 熊野町エリア<上>

2021/3/25 20:47
フラミンゴの羽根を使った熊野筆を手に話す實森さん(左)たち

フラミンゴの羽根を使った熊野筆を手に話す實森さん(左)たち

 広島県熊野町特産の熊野筆の事業協同組合は、広島市安佐動物公園(安佐北区)と連携し、園内の動物の抜け毛を使った筆作りを進めている。園で飼育する動物から出る毛を有効に使い、熊野筆と動物を身近に感じてもらう試み。

 【動画】キリンの鳴き声、ウシみたい 安佐動物公園撮影

 組合は昨年7月中旬、園を掃除した際などに出る動物、鳥の抜け毛や羽根を提供してもらった。筆職人がチンパンジーやレッサーパンダ、シフゾウの毛と、フラミンゴの羽根を使って、筆を33本作った。

 熊野筆は通常、馬やイタチの毛を使用。いずれも食用や毛皮に使われた後に残った毛を、中国や北米から輸入する。ただ、国際的な流通量が減少傾向にあるという。こうした状況も踏まえ、組合と園が話し合って、廃棄する動物の毛を使った筆を試作することにした。現段階で量産は難しいという。

 完成した筆は園内などに展示している。今後、シマウマやキリンの毛でも作る。「動物の毛から筆が作られていることを知ってほしい」と園の担当者。筆職人で、伝統工芸士の實森(さねもり)将城さん(46)は「それぞれの毛の癖を生かして作った。次は軸も動物の雰囲気に合わせたい」と意気込んでいる。(二井理江)

 ▽野球できるぞ、感謝の朝清掃 熊野高部員

 熊野町の熊野高野球部の部員が、授業前の朝に校内外の清掃をしている。新型コロナウイルスの感染拡大で練習ができなかった日々を踏まえ、野球ができることへの感謝を行動で示そうと活動している。

 部員8人が週2回、学校周辺や校内を歩きながら約30分かけて火ばさみでごみを拾っている。すれ違う登校中の小学生や同級生、地域の人たちへのあいさつも欠かさない。

 昨年春の一斉休校の際には野球部の活動も中止になった。学校が再開した後、始業前の練習ができるようになったのは12月。部員が「野球ができる環境に感謝しよう」と、年明けから清掃を始めた。

 主将の2年神田康生(こうき)さん(17)は「地域の人から『頑張って』と言われるとうれしいし、以前より周囲に目配りできるようになった。これからも続けたい」と話している。(二井理江) 

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  • 学校の周辺のごみを拾う熊野高野球部の部員

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