コラム・連載・特集

決別 金権政治

現金受領、全13市議認める 辞職表明はなし 買収事件で広島市議会が「聞く会」【決別 金権政治】

2021/3/29 22:55
広島市議会が克行被告から現金を受け取った市議に経緯などを聞いた会(撮影・藤井康正)

広島市議会が克行被告から現金を受け取った市議に経緯などを聞いた会(撮影・藤井康正)

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、広島市議会は29日、元法相の河井克行被告(58)=衆院広島3区=から現金を受け取ったと認めた市議13人に、公開の場で経緯などを聞いた。大規模買収事件で、市議会が当事者の話を聞くのは初めて。全員が現金の受け取りをあらためて認め、ほとんどが陳謝する一方、議員辞職を表明した市議はいなかった。


【詳報】市議13人、どう説明したのか
 <1>石橋竜史・伊藤昭善・今田良治の3市議
 <2>沖宗正明・海徳裕志・木戸経康・木山徳和・児玉光禎・谷口修の6市議
 <3>豊島岩白・八軒幹夫・藤田博之・三宅正明の4市議


 市議会棟の全員協議会室で開き、体調不良を理由に欠席した児玉光禎市議(79)を除く12人が出席した。1人ずつ入れ替わりで入室し、山田春男議長(73)が受け取りの状況や自身の責任を尋ねる形で進めた。児玉市議と、病状で口頭での説明が難しいとした谷口修市議(74)の2人は、提出した説明の文書が代読された。

 説明によると、それぞれ19年3〜6月、自身の選挙事務所などで合計して20万〜70万円を受け取った。おおむね、克行被告の公判での証言や供述調書に沿った内容だった。受け取った現金は13人中9人が克行被告に返金したり、医療関連の団体などに寄付したりしたという。違法性の認識は8人が明確に認めた。

 最多の70万円を受け取った藤田博之市議(83)は説明の際、自民党本部が参院選前に河井夫妻側に1億5千万円を提供した点に触れ「新人候補が現職の10倍の資金配分を受けた。党本部に責任はないのか。疑念が深まる」と指摘した。

 話を聞く会の開催は、昨年7、9月に可決した二つの決議案に基づく。山田議長は最後に「市議会として一つの区切りがついた。これを機に、高い倫理観を持って信頼回復に全力で取り組みたい」と述べた。(新山創)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

決別 金権政治の最新記事
一覧

  •  2019年夏の参院選で河井克行、案里夫妻が100人に計2901万円を配ったとされる買収事件では、選挙に絡んだお金のやり取りが浮き彫りとなりました。令和の時代も変わらない「金権選挙」。皆さんの地域でも耳にしたこと、目にしたことはありませんか。体験、情報、意見をぜひお寄せください。(中国新聞「決別 金権政治」取材班)

  • LINE公式アカウント

    LINE友だち登録またはQRコードから友だちになってトークをしてください

    専用フォーム

    こちらから投稿ください
  • 郵送

    〒730-8677
    広島市中区土橋町7-1
    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班

    ファクス

    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班
    082-236-2321

 あなたにおすすめの記事