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克行被告、「逆らえぬ関係」否定 被買収側へ反論【激震 河井元法相公判】

2021/3/31 22:57

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(58)=衆院広島3区=の第51回公判が31日、東京地裁であり、弁護側が被告人質問を続けた。克行被告は、現金を受け取った地方議員から「上下関係があり拒めなかった」との趣旨の証言が続出した点に反論。「逆らえぬ関係」にはなかったと強調した。

 現金を受け取った自民党の広島県議や広島市議らはこれまでの公判で「現金を断ると良好な関係が崩れる。地元の要望が後回しにされる」「首相補佐官をしていた克行被告から出されたものを断る選択肢はなかった」などと証言。政権の中枢に近かった克行被告の影響力を考慮し、現金を拒むのは困難だったと釈明する地方議員が相次いでいた。

 この日の公判で克行被告は地方議員との関係に関し「ご機嫌を損ねないように心掛けながら活動している。上下関係や社長と部下という関係ではない」と主張。「逆らうと地元の陳情を聞いてもらえない」との地方議員の証言に対しては「この30年、故郷の発展に走り続けてきた。よくもそんなことを言えたもんだと残念な気持ち」と、感情を高ぶらせながら語った。

 地方議員らが自民党員から年4千円を徴収する党費集めについても、克行被告が代表を務める党支部を通じて党県連に納める決まりなのに、多くの地方議員が党支部を「素通り」して県連に直接納入したと説明。「本当に(私を)恐ろしいと思っているのであれば、支部を無視して県連に納めることはない」と語った。

 また克行被告は地方議員や元首長への現金提供について、あらためて妻の案里元参院議員(47)=有罪確定=への投票を頼む買収の意図があったと認めた。その上で、奥原信也元県議会議長(78)=呉市=や天満祥典前三原市長(74)ら計19人とのやりとりなどを具体的に語った。

 唯一、自民党の渡辺典子県議(36)=広島市安佐北区=に渡した現金は、地元の地方議員の政治活動を支援する目的で定期的に渡す「餅代、氷代」だったとし、買収の意図を否定した。渡辺氏が10万円と証言した金額は「記憶が定まっていない」と述べた。

【詳報・克行被告第51回公判】
 弁護側被告人質問<1>妻と私が発掘、応援して政治の現場に立てた政治家
 弁護側被告人質問<2>よくもそんなことを言えたもんだなと…
 弁護側被告人質問<3>正しいことを言うと政治の世界では少数派になる
 弁護側被告人質問<4>沖井先生はぼーとしていると聞いていた
 弁護側被告人質問<5>お金を持ってきて当然という上から目線だった 
 弁護側被告人質問<6>心配りをお金で表現し支援していくと奥原先生から学んだ
 弁護側被告人質問<7>うそですね

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