2021・4・25参院広島再選挙

事実上の一騎打ちへ 野党、一本化で前回超えの態勢/与党は3区の禍根払拭を強調【再選挙4・25参院広島】

4・25参院広島再選挙2021/3/28 23:14

 参院広島選挙区の再選挙で、野党5党派が、候補者を無所属新人の宮口治子氏へ事実上、一本化した。野党系の無所属現職をトップ得票での再選に押し上げた2019年7月の参院選を超える支援態勢となる。再選挙を巡っては、与党は自民党新人の西田英範氏を公明党が推薦し、従来の国政選挙での協力態勢を維持する。西田氏と宮口氏を軸にした選挙戦の構図が固まった。

 「宮口さんの勝利へ、共産党として、ほかの野党と一緒に全力で頑張りたい」。共産党広島県委員会の村上昭二委員長は28日、広島県内の衆院3小選挙区の野党共闘を支援する市民連合が広島市中区の広島弁護士会館で開いた集会で表明した。

 再選挙では、宮口氏の擁立を主導した立憲民主党をはじめ、国民民主、社民両党と諸派の新社会党が宮口氏を推薦する。連合も推薦を決定。27日に中区であった宮口氏の街頭演説では、立憲民主党の福山哲郎幹事長、国民民主党の小林正夫参院議員会長、連合広島の久光博智会長がマイクを握り、全力支援を宣言した。

 ここまでは、改選2議席を争った19年7月の参院選広島選挙区でトップ当選した立憲民主党の森本真治氏(参院広島)を支えたのと同じ枠組みだ。再選を期す森本氏は当時の国民民主党公認から無所属に転じ、河井案里元参院議員たち自民党の候補者2人を抑えた。

 この参院選では新人を党公認で立てた共産党。一転して再選挙では、党県委員会が当初から、野党共闘へ意欲をみせていた。再選挙は、2位で初当選しながら公選法違反罪で有罪となった河井氏の当選無効に伴い、1議席を巡る戦いとなるためだ。

 ▽立場の違い残る

 そんな中、宮口氏と市民連合はこの日、「金権腐敗選挙」の払拭(ふっしょく)や、核兵器禁止条約への日本政府の参加を求める6項目の政策協定を調印した。共産党県委員会はこれを評価し、支援を表明する形となった。

 ただ、共産党は自主的に支援を広げる形になりそうだ。宮口氏陣営の実動部隊となる連合が「反自民、非共産」の立場を取る事情が背景にあり、推薦も要請されていないためだ。市民連合の集会に出席した立憲民主党県連の福知基弘幹事長は「それぞれの立場で政治への信頼を取り戻すために頑張りたい」と語った。

 19年7月の参院選広島選挙区の得票は、森本氏が約33万票、共産党新人が約7万票。合計しても、自民党の2人の計約57万票には及ばない。推薦と自主支援で対応が割れる中、野党5党派がそれぞれの支援者を固められるのか、「政治とカネ」の問題などを追い風に無党派層などへ浸透できるのかが、勝敗の鍵となる。

 ▽「自公連携確か」

 一方、自民党県連は27日に中区のホテルで開いた定期大会に、初めて公明党から斉藤鉄夫副代表(比例中国)を招いた。斉藤氏は「ここに至るまでみなさまに大変な心労を煩わせ、おわびする。党の全国の力を結集し、西田さんの当選へ頑張る」とあいさつした。

 自民党と公明党は、年内にある衆院選広島3区の候補者調整で「与党代表」を公明党に決め、自民党県連に根強い不満を残した経緯がある。党県連会長に就いた岸田文雄前党政調会長(広島1区)は終了後、斉藤氏を招いた意図を「自公連携は確かなものだと、あらためて明らかにするためだ」と説明した。

 他の政党では、日本維新の会が候補者擁立の検討を続けている。れいわ新選組は擁立を断念した。

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