2021・4・25参院広島再選挙

与野党対決へ準備が加速 8日で告示1ヵ月前【再選挙4・25参院広島】

4・25参院広島再選挙2021/3/6 22:47

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件に端を発した参院広島選挙区の再選挙は、8日で告示まで1カ月となる。投開票は4月25日。公選法違反罪で当選無効になった河井案里元参院議員が所属していた自民党は新人の擁立を決め、準備を加速している。一方、野党勢力の軸となる立憲民主党は人選で最終局面に入っており、与野党が行方を注視している。

 ▽自民・新人公認、清新PR/立民・人選大詰め、焦りも

 「事件を受けて大変厳しい戦いだ」。自民党広島県連が今月3日に広島市中区で開いた選挙対策会議で、宮沢洋一会長(参院広島)は支援団体の面々に険しい表情で訴えた。党公認で立つ新人で元経済産業省官僚の西田英範氏(39)を紹介し清新さをアピールした。

 党県連は2月16日に西田氏の擁立を決め、党本部は24日に公認した。党県連に所属する国会議員8人が中心となり、西田氏の企業・団体回りや街頭活動を支えている。岸田文雄前党政調会長(広島1区)が率いる岸田派の秘書団も、今月8日から応援に入る。

 ■大規模買収が影

 短期決戦を前に、国政で連立を組む公明党との選挙協力の環境も整えた。案里氏と共に公選法違反罪に問われて東京地裁で公判中の克行被告(自民党を離党)が地盤とする広島3区で今月1日、次の衆院選で公明党の公認候補を与党代表とし、自民党が推薦する正式合意を交わした。翌2日には自民党が西田氏の推薦を公明党に要請している。

 広島3区を公明党に譲る形になる自民党県連には不満が強い。それでもこの時期に合意したのは、再選挙を目前にした自民党と、広島3区の協力を早期に取り付けたい公明党の思惑が一致したためとみられる。

 ただ、自民党県連幹部は「両党の県組織では、まだ参院選での協力を協議していない」と明かす。河井夫妻から現金をもらったとされる県議と広島市議を計24人抱え、地方議員の動きが鈍るのも懸念材料だ。

 再選挙と同日選となる衆院北海道2区と参院長野選挙区の二つの補選と合わせて、国政選挙での「3戦全勝」を狙う立憲民主党。党県連は2月22日に開いた擁立委員会で、弁護士の郷原信郎氏(66)を含む3人に候補者を絞り込み、28日をめどに決める段取りだった。ただ、関係者によると現在でも結論を得られておらず、党幹部たちが郷原氏と協議を続けているという。

 再選挙では、「政治とカネ」が最大の争点になると分析。党本部では、広島地検特別刑事部長などを務め、この問題の専門家として事件を巡る自民党の対応を厳しく批判している郷原氏の待望論が強い。擁立委に先立ち、郷原氏には立候補の意欲を確認していた。

 ■全国公募の党も

 党県連幹部の一人は「遅くなればなるほど、支援団体との協力態勢づくりなどが間に合わなくなる」と焦りを隠さない。選考に残った別の候補者を推す声も党県連内では根強い。党県連は候補者を決定後、野党に結集を呼び掛ける方針だ。

 これに呼応する可能性がある共産党県委員会と社民党県連合は、立憲民主党の候補者決定を待って、野党一本化の可否を検討する構えだ。れいわ新選組は公募に応じた県内外の複数人の書類選考を進める一方、共闘の可能性も残している。

 日本維新の会は全国公募に応じた複数人の選考を進め、3月中に擁立の可否を含めて判断する。NHK受信料を支払わない方法を教える党は、新人で党職員の山本貴平氏(46)を出す。(河野揚、長久豪佑、宮野史康)


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